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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2017年06月29日(木)更新

左回りなら6Fでも通用 トウショウドラフタ

能力差が曖昧な時期、3歳のハンデ戦となるラジオNIKKEI賞は難解な1戦。一応、人気はサトノクロニクルになろう。京都新聞杯2着がある上に、1800ということならこれまででの最低が2着。唯、追っての味が売りである反面、エンジン点火に時間を要するのも確か。開幕週のローカルということなら死角はある。

これと肩を並べる実績の持ち主ならライジングリーズン。桜花賞大敗で見切りをつけての臨戦。しかし、調教のピッチをUPさせたのはここ2週と急仕上げか。何せ、本格的な併せ馬が直前の1本のみ。5F68秒1と体裁は整えたものの、勢いのあった冬場に比べると馬体のハリでは少々劣る。牝馬の55キロで実質はトップハンデ並び、未経験の距離とクリアーすべき課題は多い。

斤量を背負わされる馬を嫌うとなれば、当然ながら軽ハンデにスポットを当てる。2連勝で臨むセダブリランテスは、前走時に当欄で推奨。デビュー勝ちのダートは素質ゆえで本質は芝と見做していたからだ。加えて、新潟が骨折明け。勿論、狂いない過程を踏んでいたが、叩いた上積みは見込めるし、実際に最終追いでは直線だけでパートナーを4馬身突き放す切れを見せた。ここ目標に調教のレベルUPを図れたこと自体が首位争いの根拠になる。

面白いのが先行力を生かせる2騎。ウッドの朝一番で6F併せを敢行したニシノアップルパイは追い比べで2馬身先着。硬さが目立った今季初頭とはフォームが違うし、それがダービーTRでのしぶとさに繋がった。同じようなタイプのウインガナドルは直前で単走。とはいえ、これは前走同様のパターンで確実に時計を詰めている点は心強いし、鞍上のアクションに即反応のラスト12秒6も数字以上の鋭さ。馬体に実が入った

あと伏兵として挙げておきたいのがビービーガウディ。3月・中山でクビ差と迫った勝ち馬はオークスで連対というレベル。綺麗な捌きを見せる馬で路線転換が吉と出たし、こなせる距離の範囲が広いということが奥深さ。相手が4F行き出しだったから大きく追走する形となった最終追い、十分に負荷をかけての仕上げといった点でも上昇著しい

対する中京のメインはサマースプリントシリーズの第2弾。高松宮記念を経験不足と捉えればメラグラーナを最右翼として良いのでは。特に、オーシャンSでの差し切りには着差以上の余裕を感じたように、急坂のあるコースでこそ推進力が生きる。現に、1000万下だったとはいえ、昨年の当開催では器の大きさを実感させる圧勝があった。2走前からは1キロ増に過ぎぬハンデも有利

人気薄の関東馬には注意を払いたい。3歳タイムトリップは52キロでの出走。勿論、若駒ということで底を見せていないという以上に、抑える競馬をマスターしたのが今季に入ってという段階なのが魅力。この中間も再三にわたって活気溢れる動きを披露している上に、抜群のスピード感だった最終追いもある。距離短縮で急浮上

◎まで考えているのがトウショウドラフタ。単走扱いだった1週前、長目からの行き出しで大きく前を行く他厩の2頭を一気に抜き去るほどで、持ち前のダイナミックなフォームが印象的。元々、調教では目立つ馬だが、横山典が跨った最終追いでもセーブ気味ながら弾むようなフットワーク。初の1200だったオーシャンSは不甲斐ない結果に終わったが、右回りではハンドル操作が難しい。前向き過ぎる気性で6Fに対する適性は◎。左回りなら一変して不思議ない

福島の土曜メインも芝1200。ここは、降級となるワンスインナムーンにとってはタダ貰いも同然。休養前の1戦だったGⅠでは16着と大きく退いたが積極果敢なレース振りを収穫として捉えることができるし、それによる経験値UPすら見込んで良いのだ。暮れから年明けにかけての連勝が当距離に対する適性を物語る上に、1400の持ち時計が示すように高速ターフも望むところ。2馬身追走の態勢からスタートした追い切りでは、5分処だったとはいえ、糸を引くような伸びを見せて1F12秒3でのフィニッシュ。上がりに至っては37秒1と破格の時計でランクが違う。

1000万下の日曜・さくらんぼ特別も興味深い1戦。昨年はセイウンコウセイが勝ってメラグラーナが2着。謂わば出世レースで、それに次ぐ成績だったのがハッピーノリチャン。唯、成長度といった点でどうか?体質の弱さにつきまとわれていた馬だから稽古で格別に目立つことがないのは承知。が、予定通りの直前軽目(4F57秒を超える時計)だったにしても昨春からの勢いが印象的だった故に迫力不足。目標にされる形でこそ力を出し切れるといったことでも展開面で注文がつく。

古馬からの選択なら2頭。1000万下に落ちてからの2戦が不振を極めたサフィロスだが、骨折によるブランクからの立て直しは容易でない。だから、ここ2走は手探りでの調整で息が保たなかったわけだ。対して、リセットしてのこの中間はしまい重点ながらキビキビした身のこなしで活気が蘇ってきた。最終追いに至っては4F50秒5の好時計で‘さすが’のひと言。平坦替りもきっかけになるのでは。6F80秒を切るハードな併せ馬で全身に力が漲っているシルヴァーコード上位争いは約束されている。

唯、3歳を狙ってみたい。武藤厩舎のスビールアスールだ。3歳夏にしてキャリア豊富だが、適性の見極めに時間がかかっただけで芝1200ということなら底を見せていない。OPだった京都でも敗因は道悪。2勝目マークの中山では巧みなレース運びでアドバンテージを得たがトモが薄いだけに急坂を克服したこと自体に価値を見出すべき。フラットなコースで前進は必至だし、ラストまでビッシリ追えての12秒4。矢のような伸びだったから力強さが増したとともに確実に状態もUP

同じ1000万下でも土曜・猪苗代特別はダート1700。ひと息入ったクラシコにとってはステップUPになるレース。府中のマイルは、勝ち時計が示す通りで上位2頭を誉めるしかないレベル。加えて、上手く息の入れられないコーナー2回ということで、メリハリのない自身の競馬に。

唯、ダートに転じて6戦での最低着順が前回のそれで、ローカルということなら一昨年の札幌でミツバ(現OP)を下したほど。1週前に2歳に遅れたが5F67秒を切る時計だったから、堀厩舎にしては強く追ってスイッチが入った。今週には同じパートナーで同じようなゴール前の反応、ラスト12秒2は全身を隈なく使い切った見事なフォーム。むしろ、ここ2走を上回る

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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