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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2019年04月04日(木)更新

当然ながら三強の一角を占めるグランアレグリア

阪神JFのワンツーが順調な歩みを見せているだけに大荒れは考えにくい桜花賞。関西勢でそれを脅かすとすればビーチサンバで、2月・府中では出負けが応えてクロノJに対する1キロのアドバンテージを生かせなかった。というより、暮れのGⅠで一旦交わされながらジリジリと盛り返しての0秒2差というのがヒント。つまり、切れ負けする反面、ロングスパートなら易々とは抜かせぬ個性が見え隠れ。思い切った戦法なら大勢逆転まで。


美浦組の屋台骨は藤沢厩舎の2騎。2週にわたって2度目のハロー明けに5Fスタートといったメニュー。まずグランアレグリア。先月中旬の始動でピッチを敢えて抑えつつというパターン。確かに、攻め足りない印象はあるが、テンションが上がってしまえば身の蓋もない。そして、ラスト2週で一気に鋭さを増したのだ。特に、追走して内にもぐり込んだ最終追いは、スパーンと弾けそうな雰囲気を醸し出してもいた。


番手で宥めながらだった朝日杯は恰好の目標になったし、長距離輸送がありながら+6キロで結果的には余裕残し。それでも突破できると踏んだ油断があったのでは。現に、追い切りに至るまでは軽いポリ中心。緩さを感じて良かったわけだ。当時に比べれば透けるような皮膚の薄さと漲る活気。TRを経ないローテを気に病む必要なし。


チューリップ賞を叩いての臨戦となるシェーングランツは僚馬以上に濃密。特に、1週前は半マイルで52秒を切る好時計で、直前も併せ馬と鍛錬に余念がない。試走といった要素が明らかだった前哨戦からの上積みを実感できるし、グランAと異なり、負荷をかけることによって進歩を促している点には好感が持てる。唯、完成形を望むには時期尚早といったのが現時点のイメージ。直線に賭ける競馬でどこまで、といった段階を脱していない。


年明け以来となるが、間隔を開けたことによって洗練されたのがフィリアプーラ。菊沢厩舎の直前らしく、控え目の単走で4F54秒3と目立たなかったが、以前より完歩が大きい印象を受けるのは全身に行き渡ったパワーが推進力に直結しているから。問題は、時計の速い決着に対応できそうにない点。よほどの乱ペースにならぬ限り、台頭は難しそう。


同じマイルでも中山は混合戦のGⅡ・ニュージランドT。ここはアガラスの巻返しなるか否かがメインテーマ。道中でムキになることなく進められた東スポ杯、熾烈な直線の攻防にあってもひと際目立つ脚を使っての2着だったから掛け値なし。今季初戦の京都は3角からの坂の下りがネックになって制御不能に陥ったから度外視するのが妥当ではないか。


前回時もそうだったが、黒光りする張りつめた馬体が目を惹く。ていながら、平常心を保ってハンドル操作が容易い点で稽古は文句なし。最終追いでは、半マイルからの加速に即対応と、武骨な第一印象に似合わぬ機敏性を示せたし、ラスト12秒8も余裕綽々と風格さえ漂う。ウッドも同じ右回りで、少なくとも府中専科でないのだけは確か。


底を見せていないのが魅力となるのがヴィッテルバッハ。2勝目マークの2月が着差以上の強さだったからだ。何せ、自身の上がりが32秒9で、前目に圧倒的な流れの中、二段ロケットのように伸びて捕らえた。しかし、見方を変えれば、前半で楽できた分の末脚とも受け取れる。体のラインが滑らか過ぎるからだ。1週前の長目追いを含め、ウッドでの質は大幅にUPしているが、前が引っ張る流れは未知数。


忘れてはならぬのがコスモカレンドゥラ。スプリングSの直線で失速したのは、内々でストレスを溜めた故で、戦意喪失が要因。再び丹内が跨るのであれば、その気性を把握して揉まれぬ形に持って行くだろうし、まとまった好馬体を駆使した捌きは実に軽快と状態面での瑕疵は全く見られない。寸の詰まった体型が距離短縮での一変を予感させる。


日曜メインのリステッドRではタイムトリップを取り上げる。阪急杯は内々で揉まれる形になってリズムを崩した故の11着。頭打ちと決めつけるのは早計なのだ。そもそも、スランプ脱出のきっかけが出負けして後ろからとなった暮れの阪神。つまり、モデルチェンジによって新味を出して間もない時期ということで、底を打っていない。


菊川厩舎だけに積極的に時計は出すし、自身も気に任せた感じで好時計マーク(1週前の併せが5F65秒8)は珍しくはない。しかし、最終追いに関しては鞍上とのコンタクトが密になっての5F69秒台と理に適っていた上に、馬なりのまま糸を引くような伸びで迫力もあった。昨6月の福島ではローカル特有の展開で流れに乗れなかったが、戦法が確立されたことに加え、デキは文句なし。54キロのハンデ、コーナーがより緩やかになる中山で差し脚が冴える。


開幕を迎える福島からはまず土曜10Rから。関西馬レターオンザサンドは前走も東に遠征して2着。それも番手に控えても力を出し切っての2分1秒2だったから、進境度◎。 


しかし、同じ中山2000ということなら、少々緩い馬場だった昨9月、2分2秒台で決着した2歳未勝利に着目して良いのではないか。そこで勝ち切ったラージヒルは立て直しに成功した思わせる併せ馬が再三再四。けれども、その後塵を拝したレオンドーロを敢えて上位に取り上げる。馬場と落鉄した分の差だったからだ。加えて、見切り発車で臨んだフラワーCは格上挑戦だった上に、アクセントを利かせられぬレース運び。大崩れがなかったのが収穫だったということ。


叩いた効果で覚醒したと思わせる、メリハリのある馬体に様変わり。現に、最終追いに選んだのはウッドで行き出し5Fながら持ったままでのラストは12秒2と出色。1角までに距離を取っている設定だけに、位置取りは容易で、その形で運べば易々とは引かぬ勝負根性を存分に生かせる。状態UPと平坦替り、自己条件に戻っての2勝目マークが見えてきた。


土曜12Rは大穴狙いでフラッシュスタイル。昇級初戦の10月は広いコース、長いバックSで御すのが困難な状況に。また、ひ弱さが残る段階で基礎体力自体に問題があった。対して、今回はオールウッド。全て単走ながら5Fからシッカリと時計になるメニューだけでも2本。元々、流麗な体の線が目を惹く垢抜けた好馬体だったが、トモの辺りに筋肉がついた故のメニューということ。直前の4F55秒7にしても外ラチに触れんばかりのコース取り。パンとした今なら北海道時とは異なる正攻法が可能で、その形でも末は確かな筈。 




柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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