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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2019年05月02日(木)更新

2つ目のタイトルに限りなく近づくグランアレグリア

  関東馬のエントリーが極端に少ない中で迎えるのがNHKマイルC。が、1分32秒7の桜花賞、レースレコードで搭載エンジンの違いを見せつけたグランアレグリアがいれば十人力。課題はその反動あるやなしや。

デリケートなタイプだけに、目一杯仕上げた前走からの大きな上積みはない。唯、ハイポテンシャルを維持すれば事足れり。従って、始動に関しても慎重な上に慎重。とはいえ、木曜となった最終追いは、1度目のハロー明けで併せ馬。しかも、行き出し5Fで半マイルまでが15秒2だったから、決して緩くはない。更に、先行したパートナーの内にコースを取ってのラストは手綱を絞ったままでの12秒5。馬場の外目である8分処、抜群の推進力をともなっての5F69秒0であれば十分過ぎるほど。寸分の狂いもない。

当然ながら強力なライバルとして挙げなければならないのがアドマイヤマーズ。桜花賞馬に土をつけた大金星があるから。また、皐月賞は内枠が仇となって仕掛け処が曖昧になったし、距離に対する限界も垣間見せた。従って、条件替り、即ち無敗のマイルなら朝日杯の再現があって良い。

以上の2頭が他を大きくリードするのでは、といった様相の中、注目したいのがカテドラル。路線変更2走目で適性を存分に発揮といった段階だけに、このカテゴリーでの伸びしろ◎。1度マイルを経験したことで道中もよりスムーズになろう。

あとは確実に出走できる関東馬ということでヴィッテルスバッハ。TRでの3着で権利を取ったし、伸び伸びと走れる府中で更に、とも思える。勿論、最終追いを含め、ウッドでの併せ2本と順調に攻めを積んでいることで好調キープは間違いないとこと。唯、ここに進む為には背水の陣だったのがニュージーランドTで、そこからの劇的な変り身までは…。前がやり合う形になっての漁夫の利があるか、といった程度。

 土曜はダービーへの最終切符がかかるプリンシパルS。当然ながら、先週の青葉賞より質は落ちる。つまり、リオンリオンを物差しにすればルヴォルグが急浮上するということ。東スポ杯でキャリア不足を露呈してリセット。2歳時より丸味帯びた体で弾力性が増したことが大寒桜賞での好走に繋がったし、そこでは逃げ切った馬のペース。0秒2差に能力が反映されたとはあながち言えぬからだ。直前こそ坂路(4馬身追走しての54秒5)だったが、1週前のウッドを見る限り、ゆとりのあるローテの効果と引き締まった体で上昇は明らか。

 同じく水曜に追われた中で俎上に載せなければならぬのがシークレットラン。田村厩舎らしくテンから軽快に飛ばしてラストまで手を緩めぬパターンだったから、5F66秒1の好時計をマークできたし、小気味良い捌きに終始と、ポテンシャルを示すには十分の追い切りであった。問題はもう少し幅が出て欲しい段階ということで、持久力といった点で他に譲りそうな憾み、なきにしも非ず。

 立て直したマイネルサーパスが唸っている。暮れのGⅠで振るわなかったのはレコード勝ちの反動。その直前、福島で下したのが日曜メインで首位争いに加わろうかというダノンチェイサーだから価値◎。しかも、外厩で十分に仕上げたと思える体つきでの美浦入りだった上に、覇気を前面に出したここ2週の併せ馬でパートナーを圧倒したのだ。理想は1F短い距離になろうが、実戦で存分に切れそうな気配と動き、決め手比べに持ち込めば優位に立つと確信できる。

 あとは2戦2勝のザダル。特に、前走はゲートで立ち遅れるアクシデント故にデビュー戦とは180度違う競馬。にも関わらず、三分三厘からのスパートで捻じ伏せたように、底知れぬ部分がある。変則日程だけに、最終追いは4F55秒3のしまい重点だったが、先週に長目追いからビッシリ追われたのであれば不安なし。というより、肉厚になったトモが成長の証しで、そこにも表れている勢いを重視する手も。

 木曜組ではアトミックフォース。前日の雨で軟弱な馬場にも関わらず、素軽さ満点。実に綺麗なフォームに終始して楽な手応えながら3F40秒を切ったのだ。変則日程の為、実質の追い切りは24日だったが、その時よりも洗練された体つきに。2月に好時計勝ちと当コースでは別馬と見做せるだけに、3走前でマイネルサーパスの後塵を拝した事実には目を瞑って良いかも。

 もう1鞍、3歳戦を取り上げる。京都・橘Sでグレイシアが復活。阪神JFは15着だったが、-12キロが示す通り、長距離輸送でレース前に終わっていた。それ以来となるが、牝馬らしいゆるやかなラインで良質な筋肉を駆使したフットワークを再三にわたって披露。休養効果が覿面なのだ。特に、芝コースだった直前が定石通りのペースUPからラスト11秒8と実にシャープな伸び脚。元々、昨夏の新潟が衝撃的だったほどで、直線がフラットな京都で持ち味が生きぬ筈がない。当距離の持ち時計を大幅に詰めるのではないか。

 2週目を迎える新潟のメインはリステッドRの谷川岳S。1400での立ち回りに優れるアルーシャには一目置くべきだし、京都牝馬Sは自分の型に嵌らなくとも4着と確実に幅を広げている。グランAの直後の組で5F69秒2を含め、併せ馬計3本と態勢を整えてきた。

 けれども、ここではショウナンライズにより魅力を感じる。確かに、前半3F36秒を超えるペースでの逃げだった3月・中山は恵まれた。唯、坂のある中央場所で勝ち切ったのは収穫だし、昨夏には格上挑戦して1分19秒9だった新潟。除外で間隔が開いた反面、ジックリと乗り込めたことで麗しい馬体を維持している上。木曜の追い切りは自然体でのスムーズな加速、余裕綽々での5F67秒7とアルーシャを上回る充実ぶりも根拠のひとつに。

坂路専用だがハーレムラインを見限るわけにはいかぬ。2月は-12キロでピークを過ぎていた為の大敗。見直すべきは、前目で運びながらも0秒4差だったターコイズSで、その価値は極めて高いし、早稲ではないことを示した。中山専科ではないことが、2勝目をマークしたのが府中である点に表れているから新潟もOK。配当面での旨味を第一とするのならこれ。

日曜は1000万下の八海山特別も面白い。ここはリーチがかかっているグッドヒューマーから。直前の3頭併せは他に3馬身遅れ。が、キャンターをしていた他厩の2頭が邪魔になった分。元々、稽古駆けするタイプではないから、ビッシリ追えていれば十分だし、馬体のハリは保っている。前半で脚を矯めずともラストでのしぶとい伸びが見せているのがここ2走と、ローカルでは欠かせぬ機敏性を身につけたのが何より。1度走った新潟で着外だったのは1800という守備範囲外の距離だったから。左回りに対する瑕疵はない。

東京に戻っても1000万下から。日曜12Rはハイレベルな争いになること必至の中、立てて直したラムセスバローズ。水曜に3頭縦列の最後尾から併入に持ち込んだものの、手ごてでは劣った。とはいえ、ここに向けてのラスト2週でビッシリ追ったことになる点で冬場より密度が高い。何より、皮膚が薄くなって全体像が明確になったのには季節的な要素が。つまり、決した悪い印象ではなかった2月は、結果的に寒さ故にまだ眠っていたということで、それが致命的な手遅れに繋がったわけ。その1戦は記憶から消して良い。  




柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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