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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2019年08月01日(木)更新

関東馬の一騎打ちまであるレパードS

夏を越していない時期の3歳重賞で、例年の如く抽選をくぐり抜ければ2勝馬でもゲートに辿り着けるレパードS。一見して層の薄い中での凌ぎ合いに映るが、今後のダート戦線を占う位置づけだし、ここから自己条件に戻った組も注目に値といった重要なレース。

勿論、ここでは実績を優先すべきで、上半期の総決算と言える大井・JDDで力を見せつけた馬の存在があるなら、主役に抜擢するのが妥当か。デルマルーヴルの前走がそれで、連勝街道を驀進するクリソベリルに対しての0.6秒差には敬意を表したい。しかも、ドバイ帰りで調整が難しかったにも関わらず、崩れなかったのだ。上積みといった点でもアドバンテージを得ているということ。現に、コースでの併せ馬は直前の1本のみでもパートナーを行き出しで1.1秒追走しての併入は痺れるような手応えに終始。5F65.3秒の好時計を楽々マークできたのは身体能力のなせる業。そもそも、2月のヒヤシンスSで及ばなかったのは57キロが応えただけと左回りに関して瑕疵がない点も心強い。

その2月、早々と3勝目をマークしたのがヴァイトブリック。それを含め、デビューからの4戦で連対を外していない安定味は高いポテンシャルに裏打ちされたもの。問題はユニコーンSの大敗。が、その直前の兵庫遠征が-18キロ。慣れぬ栗東での調整がストレスを与えたのは想像に難くない。出遅れて追走に余裕なし、ラストも弾ける気配がなかった前走は馬体回復が主だったテーマで鍛錬不足だったでは。

従って、リフレッシュ、そして直接の現地入りが功を奏する筈。現に、日曜にいきなり6F追いを敢行して水曜にも併せ馬消化。輸送に対する懸念がない分、存分に馬を追い込んで復活への舞台装置は整った。早目先頭のヒヤシンスSは‘負けて強し’の競馬。急かされるマイルよりユッタリと運べる今回の距離なら更に。デルマルーヴルとの一騎打ちに持ち込めるに違いない。

久々になるリープリングスターは割り引く。荒削りながら3戦2勝といった逸材で、1月は着差以上の強さ。けれども、ノド手術と去勢によるブランクが痛い。確かに、ポリでの追い切りが3頭縦列で、行き出しでは単走と思わせるほどの差を覆しての1馬身先着はさすが。唯、腹が巻き上がり気味に見える歪な体型に途上ぶりが表れている。順調に使われているクチに対しては分が悪い。少なくとも、前走で下したハヤヤッコには逆転を許しそう。

土曜メインは3勝クラスのスプリント戦。登録段階から多頭数で質の高さがダイレクトに伝わってくる面々が揃った。無難に行くなら、昨夏の岩室温泉特別でワンツーだった2頭からのチョイスか。その1.11秒を切る決着には計り知れぬ価値があるからだ。特に、前走が実績のない右回りで2着と着実に力をつけているアメリカンファクトは、ここに向けての併せ馬2本でいずれもシャープな伸び脚を披露と仕上げに抜かりなし。[1.1.0.0]と新潟では底を見せていない。

唯、ハンデ戦だけに、軽量馬の台頭があって良い。その典型が51キロで臨めるオルトグラフ。ここ2走で頭打ちモードに突入といった印象だが、胴の詰まった体型で距離に限界のあるタイプ。ワンサイドだった昨10月・京都でのワンサイドはプレッシャーのないまま進められた上に、相手にも恵まれた。つまり。この馬の本質を表しているのがデビュー戦になるわけ。加えて、ウッド閉鎖によってダートコース中心に稽古を重ねられた点でも変り身を見込める。

あと面白いのがノーフィアー。OPでも即通用の勝ち馬が本気で来た中、辛抱が利かぬ感じでの逃げだった前走は巡り合わせ自体が不本意だったし、スタート地点が芝のスプリント戦でこそ。その表れが2月の1.11.2秒で、成長速度がスローな分、インパクトは強くないが、地力強化は明らか。この舞台、昨夏にアメリカンファクトの後塵を拝しているが当時は久々で位置取りが思うままにならなかった。年を重ねて1キロ貰う勘定なら、差は大幅に詰まる筈。

同じスプリント戦でピックUPすべきは日曜10R。まず注目しなければならないのが昇級初戦になるアイルチャーム。福島の1.09.0秒が1勝クラスの水準に過ぎぬ。しかし、圧倒的なスピードは1F短縮でこそだし、実際に春には当条件を経験済み。直線競馬に対する適性も既に証明しているわけ。再度の52キロなら易々とは止まらない。

成長期に脚元の不安によるブランクが如何にも不運だったディアサルファーの変り身にも期待して◎候補に。追っての味に欠けるタイプで1200では注文がつく反面、調子が整っていた時期にはあと一歩まで迫っていた。ローカル巧者というのは間違いないところで、デビューから経緯を振り返っても叩き良化型。直前が4F56.9秒と控え目なのは、1週前で態勢を整えた故。ゆとりを持って仕上げられている点には好感が持てる。

次は芝・中距離戦に目を移して土曜・信濃川特別のアトミックフォースを推奨。54キロのハンデで大きな優位に立つわけではないが、3歳冬の段階で2分を切る持ち時計があるように、ポテンシャルと適性が抜群なのだ。それを裏腹だったのが一息入って臨んだプリンシパルS。けれども、悪天候で中止→スライドの影響で、一旦仕上げて萎んでしまったというのが実情だった上に、満足に進路を確保できぬ直線があったのだ。

対して、再び立て直した今回は、先週の時点で5F追いを敢行できた。しかも、直前に至っては3頭併せ、内にもぐり込んで前を捕らえに行くハードなメニュー。結果、単走扱いだったが、ゴール寸前で抜き去ってのフィニッシュで上がりに至っては37.5秒をマークしたのだ。ダイナミックなフォームで正に‘跳ぶが如く’これは柔らか味のある筋肉を纏っているからこそでひと皮剥けた。当然ながら高速ターフに舞台を移せば揺るぎないレベルに。

今週の新潟は特別、平場を問わず木村厩舎が粒揃い。好馬体で素質の違いを見せつけそうなセントオブゴールド(日曜5Rの新馬、デムーロでの出走)をまず挙げたいところだが、一本人気が見えている。ならば、劇的に変化しそうな土曜7Rのオフウィドゥスを。経験馬相手のデビュー戦で3着だったわりに前走が尻すぼみ。これは新潟が合わなかったというより、間隔を開けての併せ2本がいずれも先行態勢と仕上げが甘かったし、実戦では馬の後ろに入った直線で気の悪さを見せた。突っ張ったような走りで内に刺さった挙句、馬場の悪いところに進路を取らざるを得なかった。逆に、追走して前を捕らえんとした最終追いでは手応え通りに弾けて持ったまま1F12.1秒。これはチークP着用で集中力を保てた為で、今度こそ潜在部分が露わになる。






柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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