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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2019年09月05日(木)更新

【京成杯AH】巻き返しを!ハーレムL・フローレスM

サマーシリーズの最終戦が東西のメイン。特に、阪神・セントウルSは春のスプリント王者の参戦で一気にレベルUP。そのミスターメロディだが、高松宮記念が余りにも理想的なレース運びだったし、安定味を欠く右回りに別定58キロと条件的に厳しくなる。従って、西下する組にもチャンスあり。中でもタワーオブロンドンが主役の座を射止める。

今夏の北海道で1200に転じて3、2着と尻上がり。特に、キーンランドCは二の脚が利かずに思い通りにポジションを逃して進めざるを得なかったのだ。唯、コースロスを抑える好騎乗があったしても上がり最速の34.9秒で、馬の間を割った一瞬の切れに経験値UPが見てとれた。美浦に帰ったのは先週で日曜、水曜とシッカリ追えたのが何よりだし、単走だったDWでの5F70.5秒にしてもダイナミックなフォーム。要するに、間隔を詰めて使えるアドバンテージは計り知れぬし、2戦2勝の阪神替りと前走からの1キロ減で舞台装置は整った。ボーナス獲得圏内で迎えるシリーズ最終戦で勝負がかりといった要素もある。

中山の京成杯AHは多士済々。優位に立つのは中京記念でワンツーだった3歳2騎。世代レベルを象徴しているから。しかし、両馬の前回は、長い直線が控えている故、ジックリと脚を矯められたといった要因も否定できない。つまり、少々トリッキーな中山替りがネックになっても不思議でないということ。

ここは、関屋記念で案外だった牝馬を取り上げたい。まずはハーレムライン。春に1.32.3秒をマークした条件だけに、弾けなかったのは物足りぬ。が、真っ正直過ぎたレース運びがあってラスト1F辺りから外から被せられたのも応えた。当然ながら、叩き2走目の効果を見込める上に、1キロ減の53キロ。元より、出世のきっかけを掴んだのが中山マイルと巻き返せる状況になった。

フローレスマジックは2ヵ月強開いての臨戦であった。加えて、放牧先から現地入りといったわりに、攻めきれずに+4キロに過ぎなかったのだ。見切り発車といった面はそれまでとは異なる位置取りにも表れていたではないか。逆に、美浦に腰を落ち着けた結果、芝コースでの追い切りは迫力満点。3頭縦列の2番手から直線では馬の間を叩き出されての1馬身先着で1Fは11.7秒と真一文字に伸びた。急上昇と捉えて良いし、ハイレベルだったターコイズSで1.33.1秒。それも出負けして窮屈な形を強いられての不完全燃焼だったから、持ち時計を大幅に詰める余地を残している。

後方からシッカリと脚を使った結果、上がり31秒台を記録したのが前走のロードクエスト。となれば、昨年4着からの前進必至と考えるのが妥当。けれども、今季でさえ既に8戦消化と上がり目を見込むのは厳しいし、3頭併せの最終追いでは真ん中に1馬身及ばなかった。行き出し6Fで大きく追走したが、コーナーでは五分処と距離を稼いでいたから、そのビハンドは相殺されている。極端な戦法でしか伸びなくなった6歳にとっての開幕週は厳しい。

それならばプロディガルサン。無論、好走を続けたリステッドR以上の相手に混じるわけだから楽ではない。しかし、ポカは多かった以前とは異なり、崩れなくなったのだから心身共に充実と解釈すべきだし、直線が短くなる今回は最後まで集中力を保てる筈。2週にわたっての坂路52秒台、直前にはラスト11.9秒でまとめられたように、青写真通りの仕上げ。

土曜メインは秋華賞のステップになる紫苑S。格付けされてからの質のUPぶりは尋常でなく、今年もオークス2着馬・カレンブーケドールが参戦。ここ2週で一気にピッチを上げて臨めるのが何よりだし、府中の2400で早目の仕掛けながらタイトル獲得にあと一歩に迫った底力を素直に評価する手も。

狙って面白いのがパッシングスルー。7月・福島でパワーUPを実感させたからだ。それ以前にもオークスTRで一瞬は顔を覗かせたし、厳しい流れの中、崩れなかったシンザン記念にも価値を見出せるように、下地はあったわけだ。坂路に切り替えたことが成長を促したようで、今回もそれを踏襲して最終追いは前走同様の52.7秒。目論見通りに臨めるということ。

あとはエアジーン。如何にも華奢だったのが春で、2勝目マークの反動があったフローラSなどは-10キロでの出走と度外視できるわけだ。従って、ひと夏超えての成長を見込むのは当然。オール坂路の過程で目の当たりにはできなかったが、角馬場では幅が出たと受け取れる馬体を見せていた。切れが身上なだけに、野芝のみの今開催でチャンスを掴めるのでは。

他の特別戦からは土曜10Rのスイートセント。昨秋にデビューしながらキャリアは未だに3戦のみ。間違いなく好素材といった反面、一度使うと立て直すのが大変といったタイプ。従って、今夏の充電が功を奏する筈で、実際に思い通りの過程を踏めたのだ。実際、十分に間隔を開けて臨んだ6月でさえ、コースでは15~15に毛の生えた程度の軽目した消化できなかったほど。対して、先月中旬からの始動と十分な運動量を誇っているのに加え、ここ2週がポリでの併せ馬消化と質UPは明らか。特に、最終追いは5Fスタートで一気のペースUPにも難なく対応した挙句、痺れるような手応えのままで上がり39秒を切ったのだ。リズミカルで回転の速いフットワークに奥行きを感じさせるし、実戦へ行っての自在味が高速ターフへの適性を物語る。2勝クラスなどで足踏みしてはいられない。

  平場戦では日曜7Rのアゴベイ。今回、未体験の距離になるのがむしろ大きなプラス。前走で手応えほど弾けなかったからだ。そもそも、胴の詰まった体型での筋肉質で1400m以上では注文がつく。にも関わらず、復帰戦の新潟ではメリハリを利かせた味な競馬。前残りの展開に泣かされたが、メンバー充実の中での3着だったから収穫大。

しかも、ドッシリと落ち着きがある中間ゆえ、負荷をかけた追い切りを消化とワンランクUPは確実。3頭併せでの1馬身遅れだったが、先頭の3勝クラスに対して行き出しで大きく追走する形だったから見上げたもの。ハリ◎で身のこなしも豪快とひと皮剥けと実感させる5F67.4秒であった。ここはおろか、勝ち進んでも即通用といったレベルにある。


 

柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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