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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2020年01月09日(木)更新

フェアリーステークス・柴田卓哉の調教予想

変則の3日開催で、調整パターンも多岐にわたる中、中山では5日目に3歳牝馬によるGⅢ・フェアリーSが行われる。早い時期での限定戦で格差が広がったままというのはやむを得ないし、位置づけとしては将来に繋がらぬ鞍。とはいえ、数少ない2勝馬には敬意を払うべき。


前評判ではシャインガーネット
無傷でここまでがいずれもマイル。デビュー戦で当条件を経験しているし、11月の府中では抜群の切れを発揮して着差以上の強さを見せつけたからだ。
目標を明確に定めての過程にも好感が持てる。放牧先での進み具合がひと目で分かるような体つき。美浦入り後のDW1本目で5F67.8秒をマークできた上に、年明けの3頭併せではラスト11.9秒の伸びで外2頭を圧倒したほど。筋肉量アップを実感できたのだ。直前の木曜こそ行き出し4Fのしまい重点だったが、四肢を気持ち良さそうに運んでゴールまで持ったままと理想的なフィニッシュ。完成度の高さには一目置かねばならない。


唯、アヌラーダプラの迫力には譲るのでは。
最終追いは2度目のハロー明けで併せ馬。首を上手く使ったフォームが推進力を生んでの1F12.1秒。ゴムマリのように弾む身のこなしがあればこそで、これは一段と幅が出た為。更に、凄いのがGⅢ仕様のハードなメニュー。何せ、1週前は前2頭から大きく離された道中から最後には猛然と追い詰めた。結果、6Fから時計になっての81.3秒。これまで2戦とは中身が違うのだ。前向き過ぎる気性がネックとなれば、テン乗り津村ということで不安を感じる向きがあるかも。それさえ無視したくなるほどの上昇ぶり。


アヌラーダプラと同じ時間帯に追い切ったスマイルカナには瑕疵がない。しかし、際立つ動きというか、前走からのプラスαが伝わってこない分、軽視。
追い切りが坂路での54.5秒~12.1秒だったペコリーノロマーノ。将来性なら先の2頭には劣らぬし、中京で封じた2、3着馬は強力。けれども、線の細さを否めぬ現状で、口向きにも多少難がある以上、1F延長での中山替りがネックに。


であれば、1勝馬を◎候補に。それが札幌以来となるポレンティア
そのデビュー戦、盤石のレース運びで後続に水を開けた。美浦→現地といった過程で本気で追ったのは1本のみ。成長を待ちつつの仕上げだったにも関わらず。対して、角張った感の全体像から流星なラインに様変わりとリフレッシュ効果が何とも心強い。10日の坂路は4F62.3秒と感触を確かめる程度で追い切りは1週前。そこではスムーズに体を運んだ故、流す程度でも1F11.9秒と矢のような伸び。中央場所でよりポテンシャルが引き出されるタイプでもある。


他の特別戦ではまず3日目の迎春Sで、ここは明け4歳が主力を形成する。特に、実質の追い切りが月曜の坂路51.4秒だったサトノエルドール、力感のある好馬体に磨きをかけているのが何よりで、スケールといった点で既にOP級。
問題は不器用な面があって安定味に欠ける走りだという点。従って、外回りに替ってコーナーが緩やかになる分、ロスを抑えられる。前走のような不完全燃焼はなくなるのでは。
ライバルは、同じ常総S組のナイママ
未だに戦法が定まらない点に不満を覚えるが、菊花賞からの立て直しに手間取った前走を叩いての上昇ぶりがダイレクトに伝わってきた。年明け1本目に長目追い敢行、外ラチ沿いをビッシリ追っての豪快な伸びだけでも特筆できたのだが、最終追いに至っては鞍上とのコンタクトがより密になって実にスムーズな道中。それが1F11.6秒の鋭さに繋がったわけ。ひと皮剥けたまである。


ここからは3歳戦で、日曜・黒竹賞を。不利があっても鬼脚での2着が一息後、2勝目に向けてリーチのかかったフィロロッソ人気には頷ける。唯、関東勢も黙っていない。その筆頭がショウナンマリオで、完全に軌道に載った。寒い時期にも関わらず、漆を滴らせたような毛ヅヤ。充実期を迎えたということだし、細部に目を向ければ、前躯の厚みを生かした力強い動きでの併せ馬消化が直前と一段とレベルアップ。高速ダートで末脚に徹した秋とは一変したレース運びだったのが暮れで、力の要るダートも克服と守備範囲を広げている。


ここからは未勝利戦。土曜はダート戦からで3Rのグランエクセレント
芝では惜敗続きだったが、前走などは前半3F32秒台といった心臓破りの中、前を潰しに行った挙句。かといって、軽快なスピードが売りというより、スプリンターらしく重心の低い力強いフォームが目立つ。それが如実に表れたのが3頭縦列の最後尾から最外に進路を取った1週前で、5F65.4秒と破格。ピタリと折り合う道中から実にスムーズな身のこなしでの5F70.7秒だった直前もやはり外目のコース取りと中身の濃さを存分にアピールできた。確勝級。


日曜は伏兵指名で、5Rのアグネスクレバー
スタート直後に不利があったのがデビュー戦。普通ならそこで完結しても納得だったが、懸命に追い上げた辺りに体に似合わぬタフさが。間隔が詰まった分、単走での5F70.1秒と平凡な時計。唯、キビキビした身のこなしでスイッチが入ったと実感できたし、シャープな体のラインが芝替りでの一変を予感させる。


月曜はダートに戻って3Rを。ここはミスターサンドで仕方ない。
初物尽くし故、勝負処でフワッとしたことが上位2頭に及ばなかった所以。とはいえ、バランスの取れた馬体を駆使した体の運びに素材の良さが表れているし、ひと追いごとに時計を詰めたこの中間も理想的。特に、意図的に前との差を広げながら結果的には楽々と1馬身先んじての5F67.0秒だった最終追いが秀逸。取りこぼしは許されぬレベルに達した。
ここでの相手本線はリョウガ。西下したデビュー戦は見せ場なしのブービー。これなら低評価のままであろう。唯、スタートから頭を上げて万事休すと力を出し切ってなかったのは明らかなのだ。そのケアーがチークPで効果は覿面。冒頭で強調したポレンティア相手の先着があったし、直前も古馬を寄せつけぬままのラストが12.6秒。いずれも先行する形で、気分を損ねない形なら後続に抜かれる気配なし。実戦でもそれを踏襲すればミスターサンドとで二人の世界を形成しそう。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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