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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2020年09月17日(木)更新

三冠阻止へ名乗り!デゼルとフアナ



今週は秋本番に向けてのトライアルウィークとなる3日間開催で、メインは中京に舞台を移したローズステークス。

残念ながら関東馬のエントリーはなしと、名実ともに関西圏の競馬に。また、春の勢力図を大いに参考にしなければならないのが当レースの特徴。
ということなら、メンバー中、オークス最先着のリアアメリアには敬意を表すべき。
そこでは2歳暮れからのスランプを払拭したことになろうし、リズム重視でないと脆い面があるだけに、ユッタリと構えられる中京といった点でも舞台装置は整った。
ただ、1F11.5秒と態勢が整っている故のしまい重点とはいえ、オール単走といった点に不満が残る。ストレスを避けるといったテーマには合点が行かぬでもないが、潜在部分が大いに引き出されるかと問われれば、否。

逆に、デムーロが跨った1週前のCW、6Fからシッカリとした併せ馬を消化できたクラヴァシュドールには一日の長がありそう。
オークスでは意外なほどアッサリ退いたが、道悪と3角での不利が重なった桜花賞が想像以上に堪えたといったエクスキューズは成り立つ。遡れば、サリオスに迫ってのマイル1.32.9秒が同じ左回りの府中で、そちらの方がよりスムーズに運べそう。流れが落ち着きそうなメンバー構成での2F短縮と状況は大きく変わっている。

人気に反する11着だった初GⅠ以来となるデゼル
何せ、キャリア2戦のみでオークスへの切符を手中に入れた逸材で、上がり32.5秒での差し切りがあるほどの切れ。また、同世代のOP馬と併せた1週前には52.1秒と、自己ベストを2.1秒上回ったことが成長の証にもなる。戦法は限られるが、底知れぬ破壊力に賭ける手も。

もう1頭の◎候補がフアナ
こちらはフローラステークス3着と、惜しくもGⅠに駒を進められなかった。が、仕掛けてからのタイムラグがあった分と極めてデリケートな差だったし、キャリア不足が如何にも堪えた惜敗ながらゴール前での迫力◎。しかも、府中も長距離輸送も初だった中で、だ。
そこでの1.58.8秒自体、大幅に詰める余地があったわけだし、30キロ近く増やした小倉では、小回りコーナー4回がブレーキになるといった状況をクリアと幅を広げた。ラスト2週に一層負荷をかけての併せ馬消化と、反動を恐れぬ段階に突入できたのは心強い限り。



菊花賞に向けての第一関門となるセントライト記念は5日目の月曜。従って、大半は木曜追いにズレ込んだ。そして、ここはコントレイルへの挑戦権を得る争いといった位置づけ。

皐月賞→ダービーと尻すぼみだったのがサトノフラッグ
ただ、前回時の中間はセーブ気味で馬体減を抑えるのが主眼であった。要するに、3月のGⅡ勝ちで出し尽くしてしまったのが実情。したがって、リセットしての仕上げに、そこからの上積みを見込んで良い。
実際、直前を含め、3頭併せを繰り返した結果、フォームがダイナミックになってのフィニッシュで、木曜のハロー明けには5F66.1秒を余裕でマーク。馬体のハリも春後半を大きく上回るのなら、候補に挙がるのは自然の成り行きに。

サリオスとの併走で、如何にも豪華版といった最終追いはフィリオアレグロ
勿論、堀厩舎の直前だけに、感触を確かめる程度でラストまで持ったまま。それでも、5F68.6秒での2馬身先着だったから、幾分重い体つきを考慮してのメニューと言えるのでは。
ただ、トモに力が籠っていない点で、期待ほどの成長力を示したとは受け取れないし、初の中山。持久力を生かすには広いコースといった見立てもある分、押さえ程度が妥当か。

それならば、最後まで緩めることなく、意欲的な追い切りを消化できたガロアクリーク
セイウンコウセイの胸を借りた1週前以上にハードなメニューで、直線では大きく先行した外2頭を交わし去っての先着。鞍上のアクションに即応える結果での5F65.5秒を額面通りに受け取って良いし、同じ中山での皐月賞で最先着といった強調材料も。少なくとも、3月の1勝クラスで4着だった時とは馬が違う。

あとはココロノトウダイ
2月からの2戦は振るわずに表舞台からは一歩引いた立ち位置だったし、3勝目マークもローカルでの相手弱化といった点は否定できず。けれども、仕上げが遅々として進まなかったのが共同通信杯からの歩みで、脚元がパンとしないままではビハインドが大きかった。したがって、ここ目標に調教の質を大幅にアップされた時点で注目の的になるということ。
何せ、ここ2週の相手は、手塚厩舎の看板馬でもあるフィエールマンで、それに真っ向挑んでの併せ馬だったから驚く。さすがにいずれも脚色は劣勢と貫禄負けした感じだが、目一杯追っての併入で、最終追いに至ってはラスト11.8秒と弾けたのだ。ひと回り大きくなった上に、バランスの取れた体と劇的に変わった見た目に加え、ここまで負荷をかけたのはデビュー以来初。その勢いを買っての◎まである。

中山の他からは2勝クラスを取り上げて日曜・鋸山特別。ここは伸びしろのある3歳が主力を占める筈で、人気はキタノオクトパスに偏る。なるほど、ユニコ―ンステークス→大井ジャパンダートダービーという春の王道を歩んで崩れなかったのだからポテンシャルは確かだし、距離に対する融通性が奥行きにもなっている。
ただ、4月にこれを下しているヴォートルエロ―をより上位に据えるべきではないか。
確かに、5月からは淡泊なレース振り。しかし、上手く息が入らないと脆いのは基礎体力に問題があったから、要するに、夏場のリフレッシュ効果は計り知れないわけ。
現に、坂路中心だった以前とは異なり、ラスト3週ではDWに切り替えた上に、田村厩舎らしいラップで飛ばす併せ馬。特に、3馬身遅れだった直前は5Fで1.0秒以上追走する形で、自身の上がりに至っては37.7秒の好時計と体質強化は明らか。今となっては多少辛いペースになっても自分の型に嵌めて押し切れるのではないか。

1勝クラスの土曜・汐留特別はコロンドール
早い時期に初勝利を挙げながら、そこからの骨折で勢いが失せた。とはいえ、春からの2戦は勝ち時計が示す通りのレベルだったし、前走などは出遅れて動くに動けぬ道中とチグハグ。その時点では、気の良いタイプだけに、稽古ではやれば動くといった感じで瑕疵がなかったものの、乗り込み量自体が不足と大きなビハインドがあったのだ。
対して、ジックリと乗り込んだ上での好時計連発は実が入った故で、最終追いでの単走などは実に伸び伸びとした動きで、ワンランクアップを実感させるには十分の5F67.6秒。パンとした今なら乱暴なレース運びにもならぬだろう。

平場戦は日曜の午前中に集中砲火を浴びせる。まずは2Rのアラモードバイオで、初勝利を約束されている状況。
7月のデビュー戦は惜しかったし、4馬身と水を開けられた前走の勝ち馬が、直後に新潟2歳ステークスを制したとなれば、むしろ大威張りできる。
しかも、焦らずに間隔を開けての臨戦で併せ3本消化した上に、セーブ気味の最終追いでさえ、3頭縦列の最後尾から進んで最後まで余裕の手応え。平坦の軽い芝オンリーではない力強さもあるから中山替りが死角になることもなかろう。

直後の3Rではアンクラウデッドが一変する。
6月の初戦は、DWで5F70秒を超える時計で体裁を整える程度で見切り発車だったわけ。実際、3角手前から制御が利かなくなってのなし崩しで、直線ではトモがついて行かないフォームに。心身ともに脆弱な面がモロに出てしまった。
対して、6F地点で追走態勢だった1週前があったし、直前は気合いをつける最内の古馬に対して余力十分での1馬身先着で、時計も5F68.8秒と前回時から大幅短縮。それもその筈で、ラストでシッカリと前進気勢に入れるほど全体に力を籠ってきたのだ。大きく変貌を遂げた時点でのダート替りは格好。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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