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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2021年03月25日(木)更新

高松宮記念、東からの刺客はマルターズディオサ!



今季2度目のGⅠとなる高松宮記念は、駒が揃い過ぎているカテゴリーらしく、目移りする大混戦。それに拍車をかけているのが、底力は文句なしでも1200mが初といったグループを俎上に載せなければならないから。

その典型が前哨戦でレコード勝ちを果たして臨むレシステンシア
骨折明けのマイルチャンピオンシップこそ振るわなかったが、立て直しが功を奏した阪急杯が圧巻。それも、4角手前から後続を引きつける感じながら結局は寄せつけずとひと皮剥けたのだ。
その1200m通過が1.07.4秒といった点にスプリント資質が垣間見えているではないか。しかも、3歳春からの大幅な馬体増があって今こそが旬。実際、坂路でのラスト2週がいずれも1F11秒台と仕上げに寸分の狂いなし。

この強力なスピード馬のアオりを受けそうなのがモズスーパーフレア
ハンデが重かったシルクロードステークスは仕方ないし、一叩きから間隔を開けての大一番はルーティーンで、これまでにも結果も出しているだけに、巻き返せる状況にはある。が、昨年のようなノープレッシャーは望めぬ。

香港で念願のGⅠ制覇を果たしたダノンスマッシュには敬意を表すべきだろう。
この高松宮記念、どうも相性が良くない。しかし、4歳の時点では直線のフラットなコースでこそといった発展途上だった上に、昨年は出遅れてリズムに掴めずじまいと敗因は明確。そこからの成長ぶりは、昨秋の2戦が示す通りで、スプリンターズステークスなどは目の覚めるような末脚だったグランアレグリアにとって格好の展開だっただけに、負けてなお強し。スプリンターとして完成形に近づきつつある。

関東馬で食い込む余地があるのがマルターズディオサ

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柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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