三冠馬コントレイルが、4歳を迎えての初戦に選んだのは大阪杯。
アーモンドアイに貫禄を見せつけられたジャパンカップで初黒星を喫したが、それは完成された古馬との差に過ぎぬ。上がり最速34.3秒が世代最強の証し立てとなっている。
また、ぶっつけで臨むのは3歳春も同様で、栗東入り後はCWの自己ベストを更新、坂路でも50秒台を2度マークとさらなる進化さえ見受けられるのだ。無難な立ち回りからラストでは脚力の違いを見せつけてきたこれまでを尊重するのが妥当。
スプリンター、マイラーとしての頂点を極めた結果、初の2000mにチャレンジするグランアレグリア。
勿論、コーナー4回も未知ということで、コントレイルには一歩譲りそう。
しかし、5歳を迎えたとはいえ、さらに厚みを増した体になっての帰厩と、こちらの進境度にも目を瞠らざるを得ない。しかも、距離に対するケアーがダイレクトに伝わってくる過程を経て、その成果が目に見えている。単走だった先週まで、行き出し先頭から敢えて控える形にしても鞍上とのコンタクトは密なまま。そして、最終追いの3頭併せでは6Fから徐々にピッチを上げるパターンを難なく消化してのラスト12.7秒には凄味さえ。このカテゴリーになってもパフォーマンスが落ちることなどなさそう。
取り扱い微妙なのはサリオス。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。