サマーマイルシリーズの第3戦となる関屋記念は、これまでより多士済々と食指が動く鞍になった。
それは、3歳ソングラインの参戦があるから。
なにせ、NHKマイルカップではほぼタイトルを手中に入れながらゴール寸前に捕らえられる惜しい2着。その直前、桜花賞で動けずじまいのままだったのとは一変。左回りであれば別馬だし、底を見せていないわけ。
今回、上の世代に混じるのがプラスとは言えぬ反面、51キロならそれを補って余りあるし、前走でハナ差先んじた勝ち馬の直後が安田記念での首位争い。根拠は示されている。
加えて、一気にピッチを上げた7月下旬からは負荷アップのメニューにも動じることなく、青写真通りの良化ぶりを見せつけている。特に、大きく追走しての5Fスタートだった追い切りの見た目は全くの楽走。にも関わらず、外をアッサリ抜き去った結果の1Fは11.5秒。勿論、もっと胴に尺があったらと思わせるように成長余地は残す。だからこそ、フラットなコースでこそ切れの違いが際立つのでは。
ライバルは、同じく牝馬のシャドウディーヴァ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。