本格的なGⅠシリーズを迎える秋開催は、毎日王冠で火蓋を切ることに。格差は如何ともし難いメンバー構成にはなったが、安田記念の再戦といったテーマだけでも興味をそそられる。
まずは、そこでの覇者ダノンキングリーから。
シルバーコレクターと揶揄されても仕方ないキャリアだったが、5歳にして初タイトルに手が届いた。それも、グランアレグリアを抑えてだから普通のGⅠとは訳が違う。しかも、そこからの1F延長に不安なしなのは、圧巻の一昨年(出遅れながらの直線一気で1.44.4秒)があるから。
また、夏場の充電から美浦入りしてのピッチは急で、先週にはDWの8分処と負荷をかけての併せ馬が5F66.8秒。したがって、感触を確かめる程度の最終追いで十分なほどの仕上りで、実際にBコースで流した程度。やはり、間隔を開けて臨んだ安田記念の調整パターンを踏襲できたことでも寸分の狂いなし。
しかし、それ以上に魅力のあるシュネルマイスターを抜擢したいのだ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。