この開催を締め括るに相応しいGⅡのアメリカジョッキークラブカップ。
何故なら、明け4歳世代のトップを窺おうかというポテンシャルの持ち主、オーソクレースの臨戦があるから。
重賞未勝利とはいえ、皐月賞を目指す過程での骨折が如何にも痛かっただけで、既にGⅠでの連対が二度に上るのだから、実質は格上的存在。
しかも、秋からの2戦はどうにか間に合わせたといった仕上げ。正直、肩の出が悪かった菊花賞での直前を思えば、危険な人気馬とさえ。にも関わらず、ポジションを取りに行ったが故のコースロスさえ撥ね返したのだ。これを底力と言わずして何と言う。
今回、それより立ち上げからしてスムーズだし、追い日2本目が実にハード。同格を行き出しで1.1秒先行させてビッシリ追った結果が5F66.7秒。直前が坂路と、初パターンでも十分なのは、その1週前があるから。勿論、もっと歩様がスムーズであれば文句なしだが、少なくとも前走からの上積みは確実。
セントライト記念でオーソクレースを出し抜いたのがアサマノイタズラ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。