伝統の阪神大賞典は、ディープボンド一色に染まりそうで、その趨勢に身を任すしかなさそう。
何せ、特殊な馬場だった凱旋門賞大敗から帰国、立て直しに困難が伴う状況で迎えた有馬記念で連対を確保と底力を見せつけたではないか。
加えて、当時より仕上げが容易い季節の到来が加速ぶりに拍車をかけている。
実際、栗東入り後の1本目からして一杯追いでの坂路52.1秒をマークできた上に、暮れ同様、ラスト2本はCWでの6F追いで、しまいはいずれも11秒台と寸分の狂いなし。
つまり、この馬に関してのノウハウが確立していることに他ならぬし、パンチ不足だったダービーからの4戦とは別の姿になったわけ。悲願のGⅠゲットを実現する上で、前哨戦のここを取りこぼすわけにいかない。
≫ 続きはログイン内で
柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。