今週は、年に2鞍ある中京でのGⅠで、ダートの頂上決戦チャンピオンズカップ。
とはいえ、暮れも押し迫った東京大賞典とのダブルを目指す例は顕著ではない分、ある程度の分散は否定できぬ。
となれば、連覇を目指すテーオーケインズの牙城は揺るがないのではないか。
時折ポカがあるのは事実。しかし、今季に限れば、慣れぬ海外遠征であり、その直後に59キロを背負いながらの圧勝だった平安ステークスの反動と見做せるのが帝王賞。いずれもエクスキューズがあったわけ。
しかも、昨年が後続を6馬身置き去りにした上に、それがJBC4着を経ての変わり身。対して、今回は同じ前哨戦でコースロス承知の道中から結局は力で捻じ伏せたように、その強さ二割増しとも言えるほど。間隔を詰めることによってテンションを保つというパターンを踏襲している点でも信頼度は極めて高い。
ライバルとして挙げられるのが、その盛岡で2着に粘ったクラウンプライド。
セーブしつつの逃げを目論んでも結局はハイピッチで進んだ前走が示す通り、前向き過ぎる面はある。とはいえ、格好の目標になりながら、3着以下とであれば能力差を見せつけたのが示す通り、着実な成長ぶりを実感できた。
さらに、直前がビッシリ追っての坂路51秒台で、これは2歳暮れ以来の好時計。叩き3戦目で上昇気流に乗ったことを含めれば、テーオーケインズの足元を掬うシーン、なしとはできない。
逆に、他の3歳には食指は動かぬ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。