3歳以上の頂上決戦となる有馬記念は、年度代表馬の帰趨に大きく関わるメンバー構成に。
中でも、ファン投票1位のタイトルホルダー。
通算で3つのGⅠタイトルを手中に収めている上に、宝塚記念がレコードで、直前の天皇賞・春に続く貫禄勝ちと高みに達している。凱旋門賞でこそ大きく退いたが、特殊な馬場に泣かされただけ。問題は、そこからの立て直し、なったか否かに尽きる。
確かに、美浦入り直後には少々寂しく映る全体像。しかし、それに囚われることなく、手順を追って質を上げてきた。それが如実になったのは併せ馬を課すようなった前週からで、比例してスタイリッシュに。結果、直前の3頭併せでは、前をいつでも捕らえられるような手応えから、持ったままでも自身の意志でストライドに力を籠めるといったアクション。阪神ほどのインパクトを感じない中山でも主役の座は譲れない。
逆に、狙いを下げたいのが同じ4歳牡馬のエフフォーリア。
≫ 続きはログイン内で





柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。