伝統の一戦、中山記念はGⅡといった額面以上のメンバーに。
その中、まず取り上げなければならないのがヒシイグアス。
何せ、5歳時の4連勝目が当レースだった上に、昨季には宝塚記念での2着があるほど。中山記念に関しては1.44.9秒、休養前のGⅠがレコード決着の中だったから、開幕週が恰好にもなる。
無論、押せ押せで使えるほどタフでないのは相変わらずで、酷い夏負けが尾を引いて復帰が遅れたのがプラスであろう筈がない。しかし、ハードな長目追いだった1週前にはラスト11.4秒と伸びてスイッチオン。それは、最終追い切りが堀厩舎の定石に則った終い重点だったことでも分かる。
ただし、スタイリッシュではあっても、好調時に目についた他を圧するようなオーラとは逆に、スッキリし過ぎている印象も。2年前に比べて相手の質も大幅に上がっており、抑えの評価になりそう。
峠の過ぎたGⅠ馬といった印象を近走で一掃したのがダノンザキッド。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。