一強として良かった上に、その見立て通りだった先週の桜花賞と全く異なる様相なのが牡馬一冠目の皐月賞。
路線が多岐にわたるのに加え、キャリアを問わぬという最近のトレンドに則って臨むグループで有力処を占めるだけに、ここで如何に能力を出し切るかといったイメージを優先させざるを得ない状況に。
その中、前評判ならフリームファクシ。レーン騎乗といった点がそれに拍車をかけている。
なるほど、取りこぼしたデビュー戦以外は無傷。特に、きさらぎ賞ではリズムを崩しかけた道中があっても直線半ばでは大勢が決していたほどの瞬発力で、最後に詰め寄られたのはそこから気を抜いたが為。着差以上と断じて良いし、同世代との併せ馬では格の違いを、最終追いに至ってはソダシの胸を借りるほどでレベルアップは歴然。GⅠ馬たる資格を有する。
同じように底知れぬ関東馬が2戦2勝でここに挑むソールオリエンスだ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。