真夏の祭典と呼べる札幌記念は、その形容に違わぬ強力メンバーであると同時に、秋の大一番に繋がるレースという意味で重要度も頭ひとつ抜けている。
その中、まず取り上げなければならないのは、連覇を目指すジャックドール。
大阪杯ゲットで栄えあるGⅠ馬としての参戦で、格的にも昨年以上に大威張りできるということ。その大阪杯、4歳時に粘りを欠いたのとは対照的に、後半で後続に脚を使わせるパターンで押し切った。持久力を売りにするタイプであることは、マイルに挑んだ前走でも明らか。
加えて、その安田記念経由であるがゆえ、放牧先から現地入りといったパターンで仕上げられたのは心強い。函館ウッドで昨年以上の時計をマークした中間があれば、首位争い必至と見做すしかない。
その一方、ダノンベルーガに賭ける手はある。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。