3年ぶりの牝馬三冠達成なるかのみがテーマになる今年の秋華賞。
内回りの京都で紛れがあるにしても、絶対値の違うリバティアイランドに逆らうのは無謀に思える。
何故なら、オークスから直行組が連を外したのは6年前に遡れなければならぬほどブッツケがトレンドになっている上に、桜花賞がそのパターンと既に経験済み。
しかも、春までと異なり栗東での質がアップしているのは1週前のCWで自己ベストを更新できたことに表れている。
また、水曜の最終追いでは6Fから15秒台を綺麗に刻んでしまいを伸ばすパターンと、これまでを踏襲できたのだから寸分狂わぬ仕上げと決めつけて良い。
2度のマイルGⅠが直線で前を一気に呑み込む形だったのとは対照的に、早目の抜け出しが叶ったのがオークス。ユッタリと構えられる中距離でこそ更なる高みに達するわけ。
逆転候補を挙げるのなら、リバティアイランドと未対戦、春からの一変があったマスクトディーヴァ。
ローズステークスのレコード勝ちには驚くしかないし、大外から豪快に差し切ったことでも掛け値なしとできる。
けれども、あくまでもワンターンの外回り。コーナー4回の2000mで馬群に沈んだ忘れな草賞の頃とは基礎体力といった面で全く違うだけに、それを度外視する手もあろうが、鮮やか過ぎたローズステークスからのコース替わりには懸念が残る。
やはり、その組から取り上げるべきはラヴェル。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。