3年連続のフルゲートになりそうなジャパンカップには、条件馬を含めた上とはいえ、枯れ木も山の賑わいといった表現はあたらない。
何故なら、3強を形成するグループが途轍もなく強力だからで、その筆頭がイクイノックスであることは論を俟たない。
ドバイから帰ってきての初戦、暑さと栗東での調整というイレギュラーな状況だった宝塚記念とは裏腹に、天皇賞・秋が1.55.2秒と驚異的な時計だったのに加え、水も漏らさぬレース運びと絶対値が違った。問題は、生涯初の中3週と間隔が詰まった点。
とはいえ、外厩でのケアから美浦で整えるといったパターンを踏襲できているし、真ん中に位置した3頭併せでは、流す程度でもスケールがダイレクトに伝わってくるフォームでの1F11.3秒と非の打ちどころなし。
一戦必勝にならざるを得ない体質なのは確かでも、元々がドバイ→ジャパンカップが大本線といった当初の青写真がある。それに狂いが生じているといった空気は見当たらぬという結論。
秋初戦では、案外な7着だったのがドウデュース。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。