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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2023年11月30日(木)更新

チャンピオンズC、伏兵候補ドゥラエレーデ!



チャンピオンズカップの傾向として、栗東組が優位に立つ点が挙げられる。
しかし、今年に関しては、量的に劣っても質では関東勢に軍配が上がる。何故なら、レモンポップの存在があるから。

何せ、あくまでも前哨戦と捉えて良い南部杯が、前を潰した直線半ばからは離す一方で後続に2.0秒差と衝撃的とまで言える圧勝。つまり、5歳も終わりを迎えて更なる進化が目に見えているわけ。なるほど、2歳時の連勝から脚部不安による潜伏期間があったし、復帰後のレベルアップも段階的であった。
加えて、今回は初距離やコーナー4回を意識したメニューで、前週までに正面からウッド入りしての長目追いを繰り返したことによって、基礎体力といった点で新たなフェーズを迎えた。
11月半ばからでは1週前の時点でさえ目を瞠るような鋭さ増しがあったし、向正面スタートだった最終追いに至っては、感触を確かめる程度でも上がり36.9秒。先行した外が並びかけられるだけでも苦しくなった辺りがまさに貫禄。
確かに、筋骨隆々で重心が低いスプリント体型。しかし、自在味がある上に、コーナーワークに瑕疵がない面を調教で示しているのだ。ここは絶対能力の違いを優先させる。

路線転換後、期待通りとはいかないジオグリフはやけに具合が良い。

こちらは、1F延長が追い風になる分、思い切った待機策を前提にしての変わり身を見込む。南部杯ラインとしてこの組み合わせが是非とも買っておきたい。

大半を占める関西勢で最初に取り上げるべきは、何と言ってもセラフィックコール

2月のデビューから無傷の5連勝と快進撃の真っ只中で、出負けや道中で頭を上げる仕草など、未完成なのを実感させたみやこステークスでさえ、前を捕えると結局は突き放す強さと底知れない。
確かに、追い切りが平凡な時計と劇的な変わり身は感じられぬ。けれども、その脚力は既に天下一品で、レベル的には昨年に3歳ながら2着に食い込んだ当時のクラウンプライドより上と見做せるのであれば、覇権争いに加わること請け合い。

外から迫る1番人気馬を一旦は凌いで最後の最後で出し抜けを食ったのが昨年のクラウンプライド

4歳を迎えて海外でこそひと押しが利かなかったが、上半期の総決算と位置づけられる帝王賞ではハナ差の惜敗と力を見せつけた。と同時に、韓国遠征では後続に水を開けての圧勝で、1.7秒離したのがグロリアムンディとあれば、進化の一端を示したと捉えて良い。
目標にされがちな戦法といった反面、自らレースを造り出せるメリットがあるし、3歳暮れ同様、坂路での51.0秒が追い切りと、青写真通りの仕上げ。否、むしろ秋からであれば3戦目で上積みがさほどでなかった前年度より、的を絞っての臨戦といった点もプラスに働くのではないか。

JBCクラシック組は、ここに至る王道と決めつけるべき。その組からまず挙げなければならないのはテーオーケインズ

6歳を迎えた今季は勝ち星なしと印象は良くないが、厳しい流れだったドバイで正攻法での4着なら衰えなしとすべき。確かに、その後の大井2戦ではいずれも詰めの甘さがあった。しかし、砂の入れ替え直後で力を要するコンディションが足枷になった前走でメドを立てた筈。
それは、JBCで出し切って追い切りがセーブ気味だった昨年とは逆に、CWでのハードな一杯追いから締めが坂路53.1秒。まさに初GⅠゲットとなった2年前を彷彿させるパターンで臨むのであれば狙う価値あり。

その大井で一変したのがノットゥルノ

ピッチを落とさぬ逃げに出たのが初と新境地開拓と見做して良い。決め手を生かして突き抜けた勝ち馬は別にして、一旦は前に出たテーオーケインズを差し返したのには相応の評価が不可欠だからだ。
反面、重い砂への適性が抜群だったということで、馬場の質がガラリと変わる中京はどうか? そもそも、ラチを取れば事足れりといったレース運びになるにしても、左回りでのぎこちなさが払拭されたわけではないし、当距離の持ち時計からして1.52.2秒に過ぎぬ。2000mがピンポイントのなるのでは。

それならばメイショウハリオ

こちらもコーナー4回の中京に対する懸念はあるが、本格的に軌道に載ったのが漸くの4歳秋で、それ以降もブランク明けは冴えない傾向が続いたから、叩き台良化型といった特性をそなえているのは明らか。現に、6Fからの一杯追いで前回時より1.0秒近く追い切りタイムを詰めているではないか。
出遅れが全てだったと総括できる中、3着にまで押し上げたフェブラリーステークスを始め、それ以降も一線級が相手の交流重賞では高いレベルで安定。要は、2年前の当レースで7着に終わった事実は塗り潰して考えるべき。

最後にもう1頭、ドゥラエレーデには注意を払いたい。


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柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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