GⅡのハンデ戦になる日経新春杯は、4年ぶりの京都。
2200mと微妙な距離での中京では掴み処がなかったが、外回りの2400mであれば、ここ3年より能力が反映されるのではないか。
その中、やはり重視しなければならないのは菊花賞組ということに。同じ京都でGⅠを経たグループであると共に、伸び盛りといった時期にさしかかっているからだ。
そこでは10着と伸びを欠いたサトノグランツ。
GⅠのステップレースで既に2勝をマークとそのポテンシャルに疑いを挟む余地はない。特に、一瞬の切れで狭い処を割って出た神戸新聞杯が当距離でのレコードだったし、京都であれば5月の京都新聞杯制覇が。
しかし、ダービーや菊花賞では尻すぼみと底力がそなわっていない側面は否定できないし、年明け1週目が少々時計を要する馬場。持ち前の決め手を封じられる恐れはある。
菊花賞5着と大健闘だったのがサヴォーナ。
そこではサトノグランツを負かした上に、今回は1.5キロ貰ったことになるから、それより上位にランクされて然るべき。
何より、前走は神戸新聞杯と異なり、痛恨の出遅れがあった結果、どこかで仕掛けなければならぬビハインドが大きかった。すなわち、追い上げるのは外々、坂の下りでも脚を使っては最後の最後に甘くなるのは道理で、一旦は2着争いに加われたことにこそ価値を求められる。
芝のコンディションを問わぬステイヤー。上昇気流に乗ったのが3歳夏以降で、そこからの成長度が急なことでも◎に足る資格の持ち主。
未だ3勝クラスのリビアングラスを侮ってはいけない。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。