2週目を迎える東京のメインは、東京新聞杯。
GⅢとはいえ、さすがに層の厚いカテゴリーで、実績を重ねたグループと飛躍の約束されている明け4歳が入り混じる分、食指が大いに動く。
中でもマスクトディーヴァは大きな期待を背負っている。
牝馬ながら別定56キロを課せられるに相応しい歩み。特に、上昇気流に乗った昨秋からには目を見張る。たしかに、先に抜け出したリバティアイランドとはレースの質が違ったのが秋華賞。けれども、その春には全くシーンがなかった右回りのコーナー4回を克服できたのが凄い。
何より、ローズSのレコード勝ちは、1000m通過が57.3秒のペースにあっても自然体の道中があったし、ラスト1Fでは既に先頭に立っていた。その1600m通過が1.31.2秒とあれば、今回が初距離だったとしても不安を覚えるどころか、むしろ楽しみ。
また、追い切りを含め、坂路53秒台を2度マークして臨むのはデビュー以来初といった点に充実ぶりが表れてもいる。ヴィクトリアマイルに向けてのシミュレーションとして格好に。
ライバルは連覇を狙うウインカーネリアン。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。