府中開催のフィナーレを飾るのが、本年度初のGⅠ・フェブラリーステークス。
日本より遥かに高額の賞金が用意されている海外レースが控えている為、そちらに流れるグループがあって、近年のレベル低下が叫ばれている現状でも、勝ち馬の強さだけが目立ったここ4年とは対照的に、群雄割拠といった様相で、馬券的な妙味はありそう。
その中、力をつけてきたウィルソンテソーロに期待が寄せられるのは頷ける。
確かに、トントン拍子でOP入りした直後の昨年3月名古屋城ステークスでは壁に突き当たったし、その後は地方行脚で賞金加算を果たしたように地味であった。しかし、外に持ち出してからの凄い伸びでレモンポップに迫ったチャンピオンズカップで開眼すると、直後の大井・東京大賞典が惜敗ともう本物。
何故なら、どちらを頂上決戦とするかなら東京大賞典に軍配が上がる故。しかも、そこでは前半3F36秒を超えるペースで逃げられた反面、チャンピオンズカップと180度違うパターンでもウシュバテソーロに冷や汗をかかせたこと自体に価値があるのだ。
朝の早い時間帯での併せ馬。先行させた相手を交わす時に見せた鋭い反応は目を惹いた。驚くような速い時計を課せられなくてもレース直前を分かっているが如く、気持ちが入ってきた点でも信頼度は高まる。
そのライバルがドゥラエレーデであることは論を俟たぬ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。