フルゲートの上に、切り捨てられる馬が極めて少ないという、質の高い混戦。
伝統の一戦に相応しい中山記念には大いに食指が動く。
その中、まず挙げなければならないのがエルトンバローズ。
昨4月に未勝利戦を勝ち上がってからは破竹の勢い。毎日王冠に至っては、並み居るGⅠ馬を封じたほど。前走にしても、開催の進んだ馬場でコース取りが難しい中だったし、結果的には待機策が嵌った展開での4着なら大威張りできる。
さらなる飛躍を期しての今季初戦となれば不動の◎とすべきかもしれないが、追い切りの坂路が54秒台とここ2走より控え目だった点、成長の過程にあったとはいえ、コーナー4回の1800mだったラジオNIKKEI賞にそれほどのインパクトを感じなかったことからも隙はある筈。
明け4歳のGⅠ馬ソールオリエンスは敬意を持って受け入られるべき。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。