今後の路線が多岐にわたりそうな面々であると同時に、人気を背負う馬の質は言うまでもなく高い金鯱賞。
その中、目玉の1頭がドゥレッツァなのは論を俟たぬ。
何せ、デビュー2戦目からの快進撃がこれまでで、早目の競馬だった菊花賞などは、後続に水を開ける圧勝と、その世代の勢力図を一気に塗り替えたほど。
それ以来となる分、仕上がりがポイントに。確かに、先週の土曜を含めたラスト3本が単走だし、直前は入りが緩かった上での5F66.5秒。つまり、同じく関西圏への輸送を控えながら古馬3勝クラスと併せた菊花賞当時ほどの強度はないわけ。
けれども、美浦入り直後からスタイリッシュな全体像だったのに加え、1週前には気合いをつけてのラスト11.2秒。この先のGⅠを見据えている段階での余裕残しは明らかな反面、自在味と距離に対する融通性が大物たる所以。別定59キロでも恥ずかしい競馬は許されぬ。
強力なライバルはプログノーシス。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。