牝馬一冠目の桜花賞から一気に4F延びるオークス。
しかし、距離適性に拘り過ぎると痛い目に遭いがち。つまり、現時点での能力、完成度が大きくモノを言うとすべきなのだ。したがって、桜花賞で阪神ジュベナイルフィリーズの雪辱を果たしたステレンボッシュには翳りなしとの見立てが妥当に。
元々、身体能力の高さには折り紙がついていた。2歳時は4戦して3着以下はなしで、広い府中だった赤松賞などは、速い時計を生みにくいラップバランスの中、1.33.8秒で着差以上。
桜花賞はやはり出脚が鈍く、モレイラの誘導が絶妙だったが為、リカバリーできた面が。つまり、ユッタリと構えられる距離延長で紛れはなくなるだろうし、反動どころか、一段と張り詰めているのだ。
実際、先頭から1.0秒差でスタートした追い切りの3頭併せでは、スムーズなコーナーワークで距離を稼ぐと、1F手前から徐々に外2頭に寄せていく形。僅かに及ばぬのフィニッシュだったが、結果的には豪快なアクションに裏打ちされた上がり35.6秒でGⅠ馬の風格を漂わせていた。
逆転候補はやはり桜花賞組で、まず挙げたいのがライトバック。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。