GⅠの谷間になる今の時期は、頭数こそ揃っても上下の格差が著しくなる傾向に。
それは、残り2週になった京都メインのマーメイドステークスになると一層顕著に。
準OPからでも出走が可能になるからだが、そうであれば、ミッキーゴージャスを中心に組み立てなければならぬ。
何故なら、通算8戦5勝で着外はGⅠに臨んだ2回のみ。特に、うなぎ昇りでGⅢを制した直後、一息入れての大阪杯は、当然ながら骨のある面々に混じったことに加え、転厩初戦で手探りといった過程で14着もやむを得ぬ。
逆に、今回は1週前のCWで6F80秒を切る好時計から一転、直前は坂路で控え目とアクセントを利かせた調整ぶり。愛知杯勝ちは、無謀なペースで飛ばした逃げ馬が残り5F過ぎから緩めるや否や、捲って出るという強さだったし、時計の裏づけもある。トップハンデ56.5キロが足枷になるとは思えぬ。
福島牝馬ステークスで待望の初重賞をゲットしたコスタボニータも勢いに乗っている。
そこでは、Bコースに替わった直後で馬場の良い内々の道中とアドバンテージがあった反面、直線で進路を失うシーンが。そこから外に切り替えての鮮やかな差し切りだった分、インパクト◎。
けれども、その不利を含め、図らずも極限まで脚を矯められた面を見過ごしてはならぬ。すなわち、3着だった2000mの愛知杯がミッキーゴージャスに対しての力負け。同じ距離になって当時からの1キロ増しでは更に分が悪くなる。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。