昨年のローシャムパークを除けば、活躍の場が限定される勝ち馬が名を連ねているのが函館記念。
典型的なローカルのGⅢといった決めつけにならざるを得ない分、旬を見極めるのが何よりも重要に。
まず触れなければならないのが、天皇賞・春で振るわなかった直後にここをチョイスした2頭。GⅠ→GⅢとなれば相手関係で優位に立てるのは自然の道理だけに、人気には頷ける。
特に、チャックネイト。
二度坂を下らなければならぬ京都が堪えたとしか言えない前走ゆえ、そこでの消耗はなしとして良いし、現地入り直前の美浦では張り詰めた馬体を存分に使い切る迫力満点の動き。ノド手術と去勢に進化を促された結果、OP入りしてからはGⅡで3→1着と格的には文句なし。
とはいえ、やはりスタミナが問われるシーンでの差し返しが光ったアメリカジョッキークラブカップが示す通り、2000mでは少々忙しいのではないか。デキの良さを加味しても◎とするには二の足を踏む。
続いてサヴォーナ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。