サマースプリントシリーズの一つといった位置づけにとどまらないのがキーンランドカップ。
迫りくるGⅠへの優先出走権が与えられるように、ローテーション的にも格好になるからだ。その中、まず挙げなければならないのが、連覇を視野に入れているナムラクレア。
GⅠにはどうしても届かないが、既にGⅢは4勝に及ぶし、北海道の洋芝適性◎。早々と勝負を決めたのが昨年の当レースだったのに加え、3歳時の函館スプリントステークスが1.07.2秒。そして、直近の高松宮記念でアタマ差の惜敗だったことが地力強化の表れだけに、55キロなら逆らえぬ筈。
栗東での速い時計2本から函館経由で現地入り、本馬場で締めるといったパターンが確立されている上に、その追い切り時計が去年より3.0秒以上も速い。
ただし、昨年が高松宮記念からヴィクトリアマイルを挟み適度な間隔で臨めたのとは異なり、今年は謂わばぶっつけ。隙が生じて不思議ない。
同じ世代で、そのナムラクレアを脅かすまでにレベルを上げてきたのがサトノレーヴ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。