秋のGⅠが急激に近づいたと実感できるトライアルレースが東西のメインで、まずは日曜・中京のローズSから。
その中、何よりの注目がレガレイラなのは論ずるまでもない。
既にGⅠを獲得している上に、皐月賞→ダービーといった路線を始め、牝馬限定戦がキャリア初といった事実が性別を超えたポテンシャルを物語っているから。
尻すぼみに見えたダービーさえ、スローで進む中、内枠が応えて3角過ぎからはポジションを下げざるを得ず、完全に脚を余した結果の5着とむしろ能力を証し立てた。加えて、帰厩直後の姿は、キ甲が抜けた感じで、全体のバランスを保ちながらもひと回り大きく。実際、正面から入っての長目追いが前週までに2本。ホープフルS当時同様のメニューだし、最後の3頭併せでも糸を引くような伸びで仕上げに寸分の狂いなし。
問題は、デビュー2戦目で取りこぼした左回りになろうが、経験不足に拠るだけで、結局は上がり最速の32.7秒をマークしているではないか。ユッタリと構えられる当距離なら不安なし。
ライバルはカニキュル。
≫ 続きはログイン内で
柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。