群雄割拠といった傾向が続くのがマイルCSで、今回もそれが当て嵌まりそう。つまり、レースの綾が最終的にはデリケートな差となって雌雄を決することに。その典型がこの舞台で初GⅠをゲットしたのが昨年のナミュール。
結果的にはコース取りと外に持ち出すまでにタイムラグがあったことで破壊力がマックスになったからだ。とはいえ、今季を迎えてまずはドバイでの惜敗があった上に、上がり最速だった安田記念では、勿論ながら日本馬最先着。海外遠征を経ての立て直しが難しかったヴィクトリアMに目を瞑れば、更なる高みに達したとして良いわけ。
加えて、栗東入り後は速い時計を出さずに仕上げるパターンが板についている。少なくとも、昨11月より2秒近く速い追い切りタイムで締められたのなら疑いを挟むべきではない。
直前が同じ軽目なのはセリフォスも同様。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。