協力:
  • Googleログイン
  • ログイン
  • 無料会員登録
  1. トップ
  2. 無料コラム
  3. 柴田卓哉:美浦追い切りレポート
  4. 叩いた効果は確実にあるフェノーメノ

競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2014年11月27日(木)更新

叩いた効果は確実にあるフェノーメノ

目移りするほどの豪華メンバーとなった今年のJC、3日開催の後で変則日程ながら全ての関東馬が水曜に最終調整を済ませた。天皇賞制覇で勢いに乗るスピルバーグはオール坂路で追い切り時計は4F56秒6。また、急遽参戦を決めてウッドで併せ馬(5F67秒9)を消化したディサイファは調子云々よりも能力的な問題で俎上にのぼらぬ。この2頭は割愛。

最大のテーマはフェノーメノの復活成るや否や。戸田厩舎が閑散とした時間帯に追うのは通例だが、同馬が関東圏内出走時に一日前倒しで追い切るのは異例。しかも単走。が、6Fから15秒0とピッチを上げるとハロン標ごとにスムーズに加速。外目を選んだ直線では最後にしっかりと追って12秒9。

伸び伸びとしたフォームに加え、ストライドにも力強さが加わって春の天皇賞時を思わせるデキ。叩いた効果は確実にある。1週前が負荷のかからぬポリだった前走から今回はオールウッドという点にも好感が持てる。問題は、久々になる府中2400で、3歳時にはジェンティルドンナに大きく遅れを取ったという事実。

1度目のハロー明けはイスラボニータ。2週続けて選んだパートナーは古馬OPのシャイニープリンス。目下に充実著しい相手を追走しての6Fスタート。その差を保って向いた直線では内へ。少し気合いをつける外を尻目に重心を低くしたフォームで痺れるような手応えに終始。先週の3頭併せでは6F81秒9と十分に馬を追い込んだから、直前は感触を確かめる程度の5F68秒7。

唯、厚みの増した馬体を誇っているし、唸るような気配も。確かに、ピークを思わせた前走時からの上積みこそないが、完成された古馬と見紛うばかりの風格には脱帽。しかし、守備範囲を僅かにオーバーする距離では食指は動かぬ。美浦組でどれを選択するかと問われれば、上昇度を買ってフェノーメノということになる。

京都での重賞は京阪杯。枠順と展開が大きな影響を与えるスプリント戦だが、立て直しが功を奏したスマートオリオンを取り上げる。西下ながら全休明けの水曜と、2日続いた雨で荒れたウッドを避けて木曜の芝コースで調整。勿論、輸送を控えた身だから息を整える程度の5F71秒3。が、ハリのある馬体で動きも素軽い。前週までのウッドで感じさせた活気ある様子からも復調成ったと判断すべき。北海道での状態と比較はつかないが、思いのほか詰めが甘かったことでも、今春に無理した反動があったのは想像に難くない。手が届く筈のスプリンターズSをスキップしたほどだからだ。出直しの1戦で恥ずかしい競馬にはならないと確信できるレベル。

同じく京都の日曜では11Rのサクラレグナムを推奨。北Cコースが最終追いだった上に、前走は仕上げが甘かった。その上でハイPに巻き込まれて仕方ない大敗。対して、今回が最終追いを含めて2週連続でのウッド。特に、直前は馬場悪化で力を要する状況でも最後まで力感溢れる身のこなしで体が引き締まった。ここに出走すれば1本人気が確実となるキョウワダッフィー(補欠の4番目)に対して同斤で0秒1差というのが5走前。叩いた効果を見込める上での56キロならチャンスは広がる。

大穴狙いなら京都・土曜10Rのマキャヴィティ。先行しての併入で5F70秒3と目立たぬタイムだったが、柔らかな身のこなしとともに全身に力が籠った動きを披露。そもそも胴の詰まった体型でマイルは明らかに長い。前走より1F短縮して直線も短くなる今回は状況一変と考えて良い

府中の他では、ます日曜10R。一息入れて活力を取り戻したサムソンズプライド。1秒6先行の態勢といっても、相手は毎度好時計で動くOPレオアクティヴ。直線入り口ではスピード感溢れるパートナーに分があったが、1F過ぎて馬体が合うと闘争心を剥きだしにして手応えでも大きく優っての併入。ゴールに近づくにつれストライドが伸びたことで今度の休養は大きなプラスになったと実感。

最後に新馬戦。土曜5Rのマイル戦はスモークフリーが前評判通りの強さを見せよう。ポリで軽く気合いをつけられると矢のように伸びて12秒1。稽古駆けする古馬をあっさり1秒突き放したのは能力以外の何物でもない。このレース、次位争いが混戦。となると、人気になりづらいバヴォーネ。現状では体質の弱さを抱えているが均整の取れた好馬体が魅力。最終追いでは4Fからのしまい重点ながら一杯に追えて間に合った感。56秒8と時計が平凡だけに甘く見られがちなのが有難い。

日曜4Rは素質馬揃い。水曜のウッドで5F67秒9を楽々マークしたトゥルッリ、芝コースで軽快な捌きを披露したバンゴール。この両馬は間違いなく素質あり。唯、エヴァンジルも面白い。2週続けての3頭併せで時計も水準以上。何より、仕上がっている点と交わされても最後に差し返すしぶとさで勝負根性をアピール。府中の直線で躍動するのが目に見えるよう。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

  • twitter
  • facebook
  • g+
  • line