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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2014年12月04日(木)更新

今度こそホッコーブレーヴ

大きく模様替えしたダートのGⅠが行われるものの、関東馬は不在。この鞍に関してはスキップするしかない。となると、重点を置かなければならぬのが中山のステイヤーズS。

まずはクリールカイザー。格上挑戦という立場だった昨年でさえ4角先頭と見せ場十分。まして、ここ2走のGⅡでは3→2着と初タイトルにあと一歩まで迫っている。なるほど、馬体は充実。四肢のパワーがダイレクトに地に伝わるようなフォームなのだ。

2度目のハロー明けに登場してパートナーは先週と同じマイネルミラノ。その時点で質の高い併せ馬を予感させた。実際、ピタリと体があった5Fから14秒5のラップといきなりトップギア。実戦を思わせる迫力満点の凌ぎ合いがゴールまで続く。確かに、ラストは14秒2と要したが、道中の負担がそれだけ大きかったということ。最終追いで馬を追い込めたこと自体に好感が持てるし、パーフェクトな馬体の造りからも首位争いは確定的

脚元との兼ね合いが長らく続くセイクリッドバレーも復活に向けて余念がない。単走ながら力強い動きを見せた。が、目一杯追われた直線では1F13秒台と弾け方が今ひとつ。稽古内容が秀逸だった準OP馬フェデラルホールには劣る。こちらは、5Fで1秒以上前を行く僚馬を捕えてのゴールと渾身の追い切り。唯、クリールカイザーの成長力には劣る印象で、昨年でもそれに対しては先着を許しているほど。買い被りたくても連下が一杯

同じ格下ならケイアイチョウサンの方が面白い。3馬身追走での併入で脚色優勢。5F69秒3こそ目立たぬが馬のリズムに合わせて仕上げる小笠厩舎らしく丁寧な過程を踏んだし、キビキビした捌きが印象的。純然たるステイヤーとは勿論言えぬものの、コーナーごとに息が入るコース設定なら距離は保つ。菊花賞5着を忘れてはならぬ

唯、真打ちはホッコーブレーヴだろう。AR共和国杯では当欄でも推奨。万全の仕上がりと受け止めたが思わぬ大敗。しかし、広いコースでは少しのロスが後になった大きく響くタイプ。現に、準OPでの取りこぼしがあったのが府中となると、外々を回らざるを得なかったのが敗因。

対して、今回は2週連続での併せ馬。前週は負荷のかかるウッドで余裕の先着。また、最終調整に至ってはDコースでの3頭併せ。当然ながら最後尾という位置取りで、直線に向くや前2頭の間を割って出るハードさ。締まった砂だったとはいえ、5F63秒1の猛稽古なら背水の陣と言えよう。

もう1鞍の重賞は中京での金鯱賞。ポリでムーアを背に追ったダークシャドウはラスト11秒7と矢のような伸び。7歳とは思えぬ若々しさを誇る馬体も魅力的。が、天皇賞からは相手弱化とは言いつつも同じ56キロで出走した毎日王冠という事実があるとエアソミュールの後塵を再び拝しそう。久々のユールシンギングもポリ。3頭併せの最内で追走した負担を思わせない直線の伸びを見せた。6F79秒1と好時計。唯、勢司厩舎が輸送を控えての一杯追いというのは気懸かり。急ピッチというより、余裕のない仕上げに思えるし、実際に体は立派に見える。ここは関西勢が圧倒的に優位

今週は他にOP戦が2鞍。ターゲットは日曜・阪神メインではない。確かに、バクシンテイオーは魅力的だが、定番の直前軽目といっても単走での5F71秒台では緩いままでの臨戦となりそう。

同じ堀厩舎なら、中山・ターコイズSのレイカーラ。重かった上に1F長くても0秒4差だった前走以上は確実。1週前に併せ馬、直前の木曜がしまい重点と青写真通り。4F56秒9での楽走だったが、軽快な動きで引き締まった馬体、何より適度な落ち着きがあるから好感触。前年度のワンツー(相手はノボリDで)などを狙うのも面白い。

しかし、マーブルカテドラルにはまだ未練がある。秋華賞で推奨したほど。そこでは折り合いが全てだったが、別の角度から窺えばレースになっていないということで消耗はなかろう。実際、活気のある馬体に動き。先月末の好時計も圧巻だったが、それで緩めることなく最終追いでも外目のコース取りながらラストまで脚勢が衰えずに1F12秒9。シャープな身のこなしでマイルでの一変が濃厚

中山で他の特別戦での注目鞍、土曜・アクアマリンSは準OPでハンデという混沌とした状況。追い切り前で狙いを定めていたのはクロタカだが、1F14秒台と伸びを欠いた追い切りにはガッカリ。逆に、ラストで素晴らしい伸びを披露したのがテムジン。が、こちらも前走からの1キロ増がネック。

現級勝ちのあるアビリティラヴが有力なのは承知。唯、ピッチを上がらなかった過程というのは事実だし、本質は叩き良化型。57.5のトップHでは飛びつけぬ。ここは、急上昇のリックムファサを指名。半マイルからのスピード感は抜群だったし、直線でも軽やかに駆け抜けての1F12秒8。前回の休み明け時より動きに余裕があるし、全体的な活気といった点になると比べものにならぬほど

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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