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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2015年01月29日(木)更新

ダートのロゴタイプには飛びつけない

開始からしばらくすると雪混じりの雨と最悪のコンディションとなった水曜、ハイライトはロゴタイプの追い切り。根岸Sへの出走を表明しているからだ。

冬場とは思えぬ毛ヅヤと馬体のハリを誇った上に好時計連発。1週前の3F37秒台でも十分すぎると思わせたのに最終追いではそれに輪をかけた内容。田中剛厩舎だから内目を選ぶのは予測できたとしても、馬場の荒れた遅い時間帯に渾身の長目追い。ラストまで余力十分ながら5F64秒2、上がりに至っては36秒8で威風辺りを払うといった形容がピタリ。問題は砂適性だけということになる。

確かに、厚みのある筋肉を纏った体で捌きも力強い。唯、これまでのキャリアや調教で見せる動きから持続性のあるスピードが売りではなかったか。となると、我慢比べの様相になるダートは?近走で窺える詰めの甘さ解消に向けてのチャレンジと考えれば合点が行くが、路線転換が吉と出るとは思えぬ

関東馬ということならレーザーバレットを取り上げた方が良さそう。坂路オンリーで直前は4F56秒6と感触を確かめた程度だろうが、レース振りが洗練されて大崩れが考えにくい状況。別定戦でも侮れぬ。土曜メインは芝のOP特別。11月のGⅡで厳しい競馬を強いられながら3着だったスーパームーンが一応は上位。それ以来となるが、AJC杯を目標に据えて、先週の時点でも負荷をかけなくても良い位に仕上がっていた。従って、重い芝コースの4F55秒9なら十分だし、脚を伸ばしたラストでの11秒7はさすが。唯、今回ほど入念でなかったにせよ、アイルランドTの3着が不満。信頼し切れるかは微妙

エバーブロッサムの復活があって良いのでは。追走するのに負担がかからぬ距離での決め手を忘れてはならない。加えて、速い時計はない手順を踏みながら調教の質をUPさせた効果で前肢の捌きには力強さが加わったし、柔らか味も出てきた。3頭併せで先行しての併入となると一見して物足りなく映るが、同時入線だったのは3歳ゴールデンバローズという、ダート界の大物になり得る器(土曜7R予定、負けようがない)。それを同時入線ということだけでも価値がある。

堀厩舎ということで注目したいもう1頭は日曜9Rにエントリー。以前から垢抜けた好馬体が目を惹いていたドゥラメンテ、一息入れて更に洗練された姿となっていたし、2歳時より大幅にレベルを上げた調教メニューも難なくこなせるようになったのだ。一叩きの効果が大きいバクシンテイオー(日曜・京都11R予定)に先着したかと思えば、しまい重点の最終調整でも1馬身先着。4Fスタートで1馬身先行だったからパートナーとは同タイム。が、石橋が手綱をピクリとも動かさない状態ながら自らハミを取って加速。良質な筋肉を躍動させてのラストが12秒5。少しでも緩めればどこまでも弾けそうな勢いはOP馬のそれ。踏み込みも深くなって確かな成長を実感させた

OPのクロッカスSより将来性豊かな馬が揃ったが相手は2頭に絞れそう。暮れのGⅡで5着だったエニグマバリエートは好調キープ。直前のウッドでは5F70秒5と平凡だったが、 綺麗なフットワークだけに重い馬場がネックになった模様。気配自体は良好だし、これを含めて中間に併せ馬3本と余念がない。以上の2頭をデビュー戦で負かしているラブユアマンには敬意を払う必要がある。その鞍を含めて前目でレースを進められるセンスが魅力。芝コースでの追い切りも古馬1000万下を1秒2追いかける形から脚色優勢での併入と能力の高さをアピール。大物感はない反面、凡走もあり得ないタイプ。

他の特別戦で食指が動くのは好調馬多数となる立春賞。当クラスの常連となるエバーグリーンは朝2組目の併せ馬。先行しての併入で5F73秒4と軽目だったが中1週だけに心配ない。むしろ、引き締まった体でキビキビした身のこなし。ひと押しが足りなかった前走以上は確実

昇級初戦をクリアーしたアンブリッジローズはオールウェザーのポリに場所を移しての最終追い。しまい重点を繰り返して直前も同様だったが、活気溢れる身のこなしで余裕綽々といった風情。しかし、ソツのなさがアピールポイントで府中替りがネックになりそう。同じ牝馬ならラインハーディー。前走の+14キロ全てが実になっている。向正出しで半マイルまでが14秒0と抜群のスピード感。加えて、直線では体全体を使ったアクション、ゴールに向かうにつれてストライドが伸びた。ひと皮剥けた感。このライバルになり得るのがシュンドルボン。1度目のハロー明け、4Fスタートの3頭併せ。中を割っての反応も鋭かったし、全体の力感も凄い。スムーズさを欠く右回りでも安定して走れるようになったのだから、今回はチャンス到来

週末、もう1つのGⅢがシルクロードS。ペースが上がりにくい京都では脚の使い処で着順が大きく入れ替わるだけに難解なレース。この距離が2度目になるベステゲシェンクが気になる。木曜、向正からウッド入りすると、3頭縦列の最後尾から進む。内を突いた直線では豪快な身のこなしで馬なり併入。5F69秒3という数字以上の速さを感じさせるのは、大飛びゆえ。また、脚の回転も速くスプリンターとしての奥行きを感じさせる。

前走時計は同じ週の1000万下との比較で突出しているわけではないものの、初距離だったことを考えれば、そのレース振りにこそ注目。ハンデの後押しもあるのだから、食い込みがあって不思議ない

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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