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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2015年05月07日(木)更新

NHKマイル追い切りレポート

NHKマイルはコース追いが大半を占める美浦組という点で興味津々といったところ。まずは、前哨戦となったニュージーランドT組から。

朝一番のコスモナインボールは単走ながら6F追いで82秒4。得意の左回りに向けてレベルUPは確実だが、シルエットが2歳時と変わっていないのであれば成長力?アジアEと併入したヤングマンパワーはパワフルな動きを披露。脚色劣勢でも完成された古馬相手なら頷けるものの、追い出されると頭が高くなる。初コースになる府中の長い直線を乗り切れるフォームではない。それと同等の能力と言えるナイトフォックスは、しまい重点の4F54秒0で1馬身先着。橘Sから中2週というなら十分なメニューだが、その前走に比べると迫力不足。間に余計な1戦を挟んだことで馬が少し萎んでしまった感。

となると、その組ではグランシルクが断然。出遅れながら規格外の末脚を披露して権利を得たからだ。余裕で相手をあしらった先週の併せ馬も質が高かったし、ラストまで気を抜かせずに追った直前は5F67秒9で無理をしなかった道中を考えれば上々のタイム。

皮膚が一段と薄く感じられる点で究極に近い仕上げ、撓むような身のこなしで具えているエネルギーを余すことなく表出できる点でも底知れぬ馬。唯、全体像として見渡す場合、どうも首が短く映るのがネック。瞬発力に秀でる反面、底力を問われるシーンで少々見劣るのがこういったタイプだけに、府中となるとスローが大前提か。

本命候補は別路線から探る。2月以来となるアヴニールマルシェはここ2週だけウッド。3頭併せとなった追い切りは最後尾からで最外に進路を取る質の高さで1F12秒3と抜群の反応。ブランクを考えなくて良い伸び脚だっただけに、上位に迫るのは間違いない。唯、新潟2歳Sで鎬を削った相手、ミュゼスルタンには譲るのではないか。

骨折明けだった前走時と同様だったのは、ウッドでの併せ馬でゴール板を過ぎても鞍上の柴田善が追うのを止めなかった点。つまり、額面上よりもハードなメニューをこなして基礎体力UPに余念がないわけだ。しかも、最終追いで芝コースを選択して鋭さに磨きをかけた。5F65秒6は平凡だが、自らハミを取って推進する様が圧巻で、柔軟性に溢れるフォーム。レースにならなかったスプリングSも終わってみれば上がり最速の33秒6。実績のある左回りということでも関東の一番手に挙げて良いのでは。

あと1頭、最も魅力的なのは牝馬のアルビアーノ。先頭との差が1秒あった3頭併せで内を掬っての先着。全身がバネといったフォームで追えばどれだけ弾けるのか想像だに恐ろしい性能を感じさせる。勿論、単なる逃げ馬でないのは、追走の態勢でも動じない調教からも分かる。唯、いくら潜在能力が高くても3戦いずれもノープレッシャーでの勝利。経験値といった点で脆さを露呈しかねない。将来性ならNO.1なのだが…。

土曜の東西ではダービーに向けての最終関門が組まれている。が、西下する馬はいないし、プリンシパルSでの勝負になりそうな関東馬は坂路だけに、府中に関しては他の特別戦をピックUP。

まずは、準OPのハンデ戦となる緑風S。軽ハンデだったとはいえ2月のGⅢで馬券圏内確保のカムフィーは好調キープ。唯、それならモビール。ここ2走が層の厚い関西に遠征して連続2着と充実。今回は3頭併せの真ん中で1馬身遅れだったが、内の馬が走り過ぎただけだし、自身も稽古駆けしないタイプ。むしろ、この中間も手を緩めずに2週にわたってビッシリ追えたこと自体が好ましい。56キロは見込まれたものの、2000もこなせた前走から守備範囲も広がった。従って、高速ターフに替わったとて不安を覚える必要はない

その直前、高尾特別はトーキングドラム。昇級初戦の中山では馬の気に任せて結果的に早仕掛け。芝の生え揃っていない時期のマイルでのフラットな流れは差し馬天国。実際、掲示板には脚を矯めていた馬がズラリという中での3着は立派。

元々、脚元の不安によるブランクがあったから、今回のように目立たぬ時計でも数を重ねて仕上げるのがベストだし、テンションを抑え気味にピークに持って行くという理に適った過程でもあるのだ。3歳を追走する形からリズミカルな捌きでの1F12秒7。回転の速いフットワークだけに1F短縮で末脚に磨きがかかりそう

今週の注目はこれを含めた斎藤厩舎。トーキングDのパートナーを務めたマイネルネッツは新潟・わらび賞にエントリー。デヴァスタシオンの能力が断然だが、その相手筆頭に指名。休養明けになるがマイネルらしく牧場での乗り込みが入念と分かる馬体の造りで美浦入り。そこからは2本のみだが、冬場よりシルエットが明確で新陳代謝がスムーズな時期でこそ、と思わせる。また、砂馬特有の力強い掻き込みで5F71秒を超える時計でも実にダイナミック。1戦1勝の当コースが高密度だっただけにここ照準が明らか

もう1頭は二王子特別のウインインスパイア。先週は準OP相手に食い下がれたし、最終追いでは追走の態勢から追い比べになると目を瞠るような伸びを披露、瞬く間に併走馬を2馬身切り捨てた。

秋・福島から小倉に至る500万下はいずれも質の高いメンバーに混じっても大崩れがなかった。体に切れが出た段階での新潟であれば確勝級。2歳時、府中2000ではレコード決着した中での3着と左回りが得意な上にフラットなコースも後押し。余裕を持って追走できる外回りの1800なら詰めの甘さを心配する必要はない。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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