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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2015年05月28日(木)更新

堀厩舎ではドゥラメンテに一日の長あり

先週より格段に良いウッドのコンディションだったダービーの追い日、まずは水曜に最終調整を済ませた組から。いずれも1度目のハロー明けに申し合わせたように次々と登場。

縦列の最後尾から内を掬ったタンタアレグリアは、直線の追い比べで1F12秒4と伸びての先着。上昇気流に乗ったのは間違いないし、全体的に薄い印象だった冬場に比べるとアクセントが利いた体型となって成長も感じる。唯、同じ青葉賞組でも勝ち馬に印が回るか微妙な情勢の中では…。その6組後には黒岩厩舎の併せ馬でしまい重点のミュゼエイリアンが馬なりでの3馬身先着。5F70秒3という平凡なタイムは気にしないで良い馬だし、シャープな体つきでGⅠ出走に相応しい好調ぶりを誇る。が、皐月賞である程度の壁に突き当たった上に、距離延長での大きな上積みが考えられないのが玉に瑕。

NHKマイルではスローに泣いたミュゼスルタンをマイラーと決めつけるのは早計。確かに、当欄でも指摘したようにピークは前走。しかし、1週前の軽目でケアーが成った模様。何故なら、大一番に向けての追い切りでは6F手前からピッチを上げるハードな調教をこなせたからだ。

先行させたのは同じOPのミュゼゴースト(京都・土曜の白百合S、相手は揃ったが強ち無視できぬ)で、4角から進路を外に取りながらスケールの違いを見せつけての1馬身先着。全身を使った豪快なフットワークだったし、身体能力に頼るというよりリズム良く推進するタイプだから距離に対する融通性も生まれる。マークは外せぬ存在に。

それでも真打ちはやはり堀厩舎の2騎。定石通りの木曜追いで馬場開門後20分もしないうちにDコースに姿を現す。ウッドに移って先陣を切った3頭併せでドゥラメンテ。5Fの入りが18秒を超えるしまい重点で半マイルを過ぎて先行との差はなきに等しい状態に。

馬の間を割った直線ではハミをシッカリ取って抜群の推進力。ラスト12秒4だったが、少しでも手綱を緩めればどこまで弾けるか想像できないほどの瞬発力であった。皐月賞時に着用したアイゴーグルを外しているこの中間、それだけ精神的にゆったりと構えられているということ。二冠に向けて待ったなし。

間髪入れずに続いたのがサトノクラウンでこちらも3頭併せの真ん中。時計としては先の僚馬より1秒7遅い4F55秒8だったが、抑え切れぬ勢いでコーナーに差しかかると4角では他2頭を置き去りにしそうな気配。どうにか手の内に入れた直線でも素晴らしいアクションで順当すぎる先着。見た目は文句なしで広いコース向きのフォームだけに、前走からの巻き返しは必至。

唯、一瞬の切れを生むのは重心が沈む故で、筋肉量の豊富な点と角張った体型から距離に限界があるとしても不思議ない。奇しくも、2週前の併せ馬ではドゥラメンテが相手。つぶさに比較できた状況を思い起こせば、能力はともかくとして今回のダービーに対する適性では皐月賞馬に一日の長があるのでは。

日曜は最終RにGⅡが控えている豪華版。が、例年より小粒な印象は拭えない。1週前、外目と馬場コンディションを考えれば5F67秒9には価値があるステラウインドだが、控え目だった最終調整では捌きが硬かった。少なくとも、昨年の当レースや2走前からの大きな上積みはない。それならダービーフィズに可能性が残る。ポリでの3頭併せで迫力満点。脚色こそ劣ったが厚みの増した体を駆使して前を割ろうとする前向きさが充実の証し。追走しながらの併入で5F66秒2と中身も濃い。

唯、ポリでの一番は土曜メインのヒメサクラ。今開催の2週目に抽選除外。勿論、織り込み済みでここ目標に青写真通りの仕上げ。大きく追走しての遅れだった先週の5F65秒7の時点でさえ息はデキていたし、ラストまで乗り手のアクションに応える身のこなしで休養効果は覿面。従って、直前の5F71秒を超える時計はほんの微調整で初戦からエンジン全開。レッドAの出方にもよるだろうが、逃げ馬として底を見せていない現状は魅力。

唸っているといえばマキャヴィティも同様。特に、最終追いの6F追いでははち切れんばかりの体を駆使した迫力満点のフィニッシュでひと皮剥けた。スプリンターと見做すべきではないし、1600万下で振るわなかった府中ということでも当時はダートの走りを心得ていなかった上に状態面も一息。度外視すべき。

他では3歳500万下の平場戦にスポットを当てる。まずダービー当日は6Rのマンゴジェリー。2週連続の併せ馬、特に直前ではパートナーを一気に置き去りにしての3馬身先着。5F66秒5の好時計もあるが、ビッシリ追ってもフォームが安定してきたのは馬体に身が入った故。1F短縮も◎。

その直前はラテラス。2週前にも推奨したが無念の除外。その後も豪快な動きに翳りはなく古馬を問題にしない動き。確かに、胴が詰まった点と気性面から現状でのベストは1400だが、1勝クラスでは元値が違うのだから距離云々は瑣末な問題。

土曜5Rの2400戦は一息入れて馬体が成長、動きも滑らかになった上での攻め強化があればデバイスドライバー。唯、ここはアルターも面白い。3頭併せでは最外に古馬1600万下を置いたわけだが、それを圧する勢い。去勢明け2戦目で落ち着きが出た上に覚醒した感。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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