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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2015年09月10日(木)更新

見込まれた54キロでもアルビアーノ

不安定な気圧の影響で追い日は大雨。当然ながらウッドは最悪のコンディションで、基礎体力のない若駒などは、普段ならタイムとして採用しない3F47秒超えまで追い切りとして見做さなければならないほど。従って、時計を要してもデリケートになる必要はない。

京成杯AHは新旧が入り乱れた混戦で興味をそそられる。まずは古馬勢。前走は振るわなかったシャイニープリンスは2週連続での併せ馬。特に、先週の攻めに攻めた上での好時計。直前こそ馬場を考慮して5F73秒4と控え目だったが、活気溢れる雰囲気は相変わらずで稽古は目立つ。中山では注文が…。

同じようなタイプがコスモソーンパーク。一息入ったが、重い馬場のウッド、それも外ラチ沿いというコース取りでも力強さをキープしてのラスト13秒3だから凄い。しかし、実戦を多く使ってレベルUPする本質があるのであれば調教のみで評価を上げるわけには…。

それならばフラアンジェリコではどうか?中山マイルでの持ち時計はあるし、休養前は年明けに一頓挫あった影響で体調が戻らずじまい。七夕賞でリセットした成果を感じさせる中間のメニュー。単走だったがワンテンポ遅くスタートしたヌーヴォRとほぼ同じ内容で、パワフルな身のこなし。53キロなら食い込みがあって不思議ない

唯、関東のベテランは一長一短。となると、美浦からは3歳をピックUP。超スローだった関屋記念の中身は重視すべきではないから、ヤングマンパワーを買い被ってはいけない。それでも、全身を使ったフォームで同世代の準OPを寄せつけなかった1週前のウッドは圧巻。ポリで軽目だった直前には目を瞑れる。

しかし、春の一連で力差を見せつけられた2頭が出走となれば、そちらを優先。やはりポリでの単走だったグランシルクは、5Fの入りが14秒台と軽快。安定したフォームで余力残しの67秒台で洗練された模様。充電の効果は十分

牝馬のアルビアーノにも成長を実感する。というより、見込まれた54キロのハンデ通り最右翼。帰厩後の1本目から6F追いだったのは、放牧先での調整が思い通りだった故。直前は3頭縦列の2番手で直線では両側からサンドされる形。にも関わらず、パワフルな捌きで余力残し。極悪馬場での1F13秒2だから立派で、春から比べるともう一枚筋肉の鎧をまとった印象で類稀な推進力。中山向きの自在性が何よりの武器。

土曜メインは3歳牝馬のOP特別。唯、TRといっても本番に直結しないレベルと考えて良い。そうなると、ポリの朝一番で併せて先着のノットフォーマルには敬意を表すべき。当コースでのGⅢ勝ちがあるからだ。が、距離に限界のある体型と見ているだけに押さえ程度。期待馬ディープジュエリーは馬体に幅が出た模様。けれども、パートナーのアールプロセス同様(土曜10R予定)鋭さが足りない。最終追いも噛み合わない故の単走と、どうもチグハグ。人気ほどの信頼は置けぬ。 

夏前のキャリアが否定される傾向にある鞍だけに成長著しいホワイトエレガンスを狙う。馬場の荒れた時間帯での併せ馬で4F54秒2。最後は流しただけでも水準を上回る時計だし、トモの厚みからして春とは別馬。これと併せたレトロクラシックもハイレベルで親子丼まである。

そこを含め、国枝厩舎のラインUPが豪華。紫苑Sと同じようにワンツーまでありそうなのが日曜8R。3頭併せの最内で遅れたのは追走の分で、柔軟性のある動きだったカレンリスペットは500万下の性能ではない。しかし、ここではダイワミランダの方。3歳OPをパートナーに選んで互角の動き。半マイルからの急加速があっても最後まで安定したフォームと夏を境に成長。先行力を生かせる1800ならアッサリ押し切れるのではないか

木更津特別のロジチャリスは福島のGⅢ以来だが、パワフルな動きで好馬体。特に、前肢の捌きがシャープで絵に描いたような綺麗なフォーム。つまり、追い切りでの2馬身遅れは馬場がネックだったし、OPを追走する負荷が応えただけ。むしろ、質の高い稽古をこなせたと考える。開幕週の高速設定が潜在部分を更に引き出す。

特別戦に有力処を並べるのは田村康厩舎も同様で土曜10Rの鋸山特別がそれ。再昇級となるメジャーステップだが、北海道で着用したチークPの効果でひと伸びが利くようになった。3頭併せでは先頭からの差が5Fで2秒もあったのに、最内から抜群の伸びで破格の5F69秒2。このひと追いで間に合った。

逆に、1週前とは裏腹だったのが未勝利馬に3馬身遅れたセンチュリオン。若さを露呈、という面はあるものの、安定性に欠く点でトーンダウンは免れぬ。それに先着したケイビイノキセキ(中山・日曜3R)、B着用の効果は確実にある。が、北海道では出遅れた上に窮屈な小回りだったし、前走は芝で被せられる形ではやむを得ない。身体能力の高さは抜群で典型的な砂馬の捌き。発馬に細心の注意を払ってハナを切れば大駆け可能

ここからも穴狙い。土曜最終は、休み明けでも態勢が整ったココロノママニ。平坦巧者のイメージが強いが中山のOP特別で大きくは崩れなかった。ハロー明けとはいえ、5F68秒9は驚異的。休養を境に馬が変わった

日曜最終、Dコースで渾身の追い切りだったロトラトゥールの能力は承知。坂のある中山なら、とも思うが自分から動けぬタイプだけに、間隙を突くならハナを切れば追随を許さぬプロファウンド。前走は帰厩後2本でもマイナス体重と急仕上げだったし、準OPまで進出した同型がいては息が保たなくて当然。1000万下との併せ馬2本を含め密度が高い。福島専門との先入観に囚われてはならぬ。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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