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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2015年12月24日(木)更新

アルバートの連勝街道はGⅠでも止まらぬ

ショウナンパンドラの回避が残念な有馬記念。唯、JCに続いて香港ではヌーヴォRが2着だったのなら‘牝馬侮れず’を教訓としなければ。

当然ながら、水曜追いの注目は牝馬。まずは、初重賞制覇がGⅠという離れ業を演じたマリアライト。前走後も緩めずに調整を進める。直前の単走でも外ラチに触れんばかりのコース取りで負荷を存分にかけての仕上げ。が、エ女王杯で減った体が劇的に回復した印象はなく前捌きも硬め。トーンダウンは否めぬ。

逆に、ルージュバックは確実に良化。前回時の当欄で指摘した通り、8分あるか微妙なライン。それでも見せ場を造れたのだから立派。体のラインがシャープになった上での1週前が猛稽古。従って、追い切りは4F過ぎても16秒に近いラップのしまい重点だったが、ラスト1F手前から追い出されると矢のよう伸びで1F12秒3。沈み込むようなフォームが蘇った。きさらぎ賞時がピークだったのは確かでも斤量面で有利だからマークは不可欠

2度目のハロー明けに登場したのがゴールドアクター。馬場悪化の先週でさえ6F80秒2で凄い充実振り。以前にはなかった力強さを生むのが充実した筋肉で、3歳時から馬体増が実になっている。直前は格下に2馬身先着だったが、ラップが緩かった故で、自身も感触を確かめる程度。にも関わらず、シャープな伸び脚でスタミナに偏っただけではない走りまで披露。勢いを重視する手も

しかし、木曜に登場したアルバートを前にすると影が薄くなるのでは。10時近くになって石橋を背にDコースに姿を現す。470キロに満たぬ馬体でもアクセントのあるシルエットで細部を見渡せば盛り上がる筋肉。抜群の推進力を持つ所以。重心が低いから決してスタイヤーといったタイプではないが、バランスと厚みを兼ね備えた体つきで、ボクサーに例えればウエルター級の名王者といった雰囲気。

加えて、キャンターに移ると柔らかみは満点だし、四肢を運ぶのにもパワーが籠った印象。ウッドでの追い切りではその特徴を生かしながら大きくストライドが広がるパーフェクトなフォーム。勿論、開幕週に使ったばかりだから、4F54秒7のしまい重点だったが、直線で気合いをつけると即反応。1600万下を1馬身半置き去りにしたのだから尋常でない瞬発力。ここ3戦、相手強化があるたびに着差を広げる圧倒ぶりで底知れぬ。GⅠとなってもとどまるところを知らぬのではないか。

GⅠ当日でなければ、メイン扱いが当然のホープフルSは来年を占う意味で朝日杯と並ぶほど重要。また、関東のラインUPが揃っている点も嬉しい。

巧みなレース運びでOP特別勝ちを果たしたブレイブスマッシュはセンス溢れる動き。単走だったが、横山典との呼吸もピタリと合っているし、洗練された馬体で完成度の高さなら随一。レース運び如何では克服できる2000でもある。

唯、奥行きといった点ならプランスシャルマン。先行して5F70秒を超える時計で脚色劣勢なら額面上は物足りないものの、相手が古馬OPならば仕方ない。むしろ、先週の6Fから追走しての3頭併せで素晴らしい反応を見せたこと自体、調教の質UPということに他ならぬし、前走も着差以上の余裕。中山でなら時計面の裏づけさえあるのなら◎候補

直前は坂路で58秒8だったのがロードクエスト。追い切りを目の当たりにできなかったが、先週の木曜はウッド。それも3歳OPのブライトEを追走して子供扱いした動きを見せられれば、死角を探すのが徒労に思える。当然ながら太目感はない。ゴムマリのような身のこなしは相変わらずで、新潟2歳Sの衝撃的なレースをそのまま受け止めるべきか

狙って面白いのがディーマジェスティ。格上挑戦となるが、前走で下した相手が強力だし抜群の切れが魅力。また、木曜になった最終調整では、重いウッドにも動じずに5F66秒0の好時計で古馬に2馬身先着と攻め強化。もっとトモが発達して欲しい現状は確かでも、将来性を見込んでの先物買いが無謀だとは思えぬ

有馬当日の他ではます1000万下を攻めたい。グッドラックHはヴェラヴァルスター。急ピッチに乗り込まれた、熱発明けの前走でも仕上がりは良かった。が、コーナーで凭れ気味だった辺りがレース勘。中2週ながら稽古量は十分だし、4Fからの加速という木村厩舎本来のパターンに戻した点に好感が持てる。実際、最終追いでは体を上手く使った分、追い出されてからの反応が鋭くラスト12秒3。ルメールならシッカリと御せる筈でハンデ抽選をクリアーできるかどうかだけ

その直前、6Rは今回が初ダートになるマイネルエスパスを狙う。頭打ちといった現状だが力の籠ったフォームでウッド5F67秒6を楽々マーク。馬場の荒れた時間帯だけに価値は高いし、トモが深く入る感じだからダート適性◎。メリハリをつけなければならぬ芝より肉弾戦でこそ。

最後に新馬戦から。日曜4Rは人気でもイマジンザット。当然ながら余裕残しの仕上げ。唯、先週の6F追いでは古馬を寄せつけなかったし、5F71秒4だった直前でも瞬く間に前2頭に迫れた。加速してからの力強い捌きと伸びやかなフォーム、自らハミと取って推進する様はデビュー前の若駒と思えぬほど。身体能力とセンスの相乗効果があれば取りこぼせぬ

国枝厩舎のアークアーセナルも雰囲気のなる好馬体だが坂路中心。それよりもヒモには穴目をピックUP。追っての味があるコスモシャンティが面白い。素直な気性だし、芝向きの素軽さもある。初戦こそ狙い目

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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