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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2016年01月07日(木)更新

下剋上を前提にしたいフェアリーS

月曜メインは3歳牝馬の登竜門という位置づけ。唯、これまで同様、今後に繋がる鞍とは言えない。実際、1頭を除いて全て1勝馬で、抽選除外を経てのメンバーが確定となる状況。日程的にも追い切りは木曜に集中。

格上となるクードラパンは、同じくここにエントリーのあるレッドエトワール(※抽選除外)とともにウッド入り。しかし、併せる意思はなく馬場の外目でしまい重点。ラストで促されるとパワフルな捌きだったから、4F56秒0という数字以上の評価が妥当。ブランク明けでのGⅠだった前走はさすがに厳しかった。そこからの上積みが劇的というわけではないものの、状態面での減点はない。

唯、キャリアで劣っても素質で間に合ってしまうのがこの牝馬GⅢ。下剋上を前提にすると多士済々で難しいが面白いレース。

将来性NO.1と見込んでいるのが木村厩舎のコルコバード(※抽選除外)。センス溢れる動きに好馬体が目を惹くからだ。3頭併せだった追い切りでは先頭で4角へ。そこからが不満。脚色で劣って漸く併入に持ち込んだ動きが物足りぬ。元々、細いながらも勝ち上がった昨秋があるから、馬体をフックラさせることに主眼を置いた過程。素質ほどの評価はできぬ。

朝一番のウッドで追われたビービーバーレルが素晴らしい。古馬を先行させた道中から内にもぐり込んだ直線、追い比べで優っての1馬身先着。ゴール板を過ぎても勢いは衰えず、やっと辿り着いた印象のパートナーをグングン引き離したほど。スパートがもっと早ければ2秒以上は時計を詰めたのではないか。それほどの身体能力。問題は馬に遊ばれていた前走同様の鞍上だという点。下手に抑え込んで脚を余す可能性も。ハナを切れば追随を許さないのだが…。

面白いのがボーアムルーズ。新馬戦は相手に恵まれての抜け出しだから低評価に甘んじているが、単に同馬の次元が違っただけでメンバーの質には目を瞑れる。昨夏よりも馬体に幅が出た上に稽古の質もUP。特に、最終追いでの遅れを額面通りに受け取ってはならぬ。大きく追走して1F地点でも追いつかぬ態勢から1馬身差まで詰め寄った。ラストの時計自体が他2頭を0秒4も上回っているほど。タフなマイルで更に良さの出るタイプと考えた。

最後は坂路での54秒5だったアルジャンテも圏内。こちらは暮れから年明けにかけてのウッドで実にキビキビした動き。やや細く映る分、成長途上といった部分はあるが回転の速いフットワークが生む瞬発力から目を離すわけにはいかぬ。

西に目を移せば、やはりメインは3歳GⅢ。唯、関東から1頭だけ参戦のアストラエンブレムは坂路。調教コラムでは触れにくい。しかし、他の遠征馬には色気を持っている。特に、土曜11Rのサフィロス。前回も京都。が、当時は新潟遠征直後の1戦で硬さが見受けられたのとは逆にスムーズな動き。暮れにビッシリ追えたから直前では5F71秒8と控え目でもラストが素晴らしい反応。他厩の併せ馬と入り混じる道中でもリズムを崩さずに進んでの伸びだから、課題であったテンションの高さも抑えられているわけだ。心身ともに充実

もう1頭が北大路特別のゴールデンハープ。2勝目を挙げてから頭打ちに映るが、中山の坂で切れを殺がれたのがここ2走。綺麗な飛びだけにフラットな直線になる京都は好相性の筈。何より、5Fで1秒追走するハードルを上げたメニューで5F66秒0の高密度といった点で上昇著しい。そもそも、現級にとどまる器でない

戸田厩舎では日曜中山11Rのグランシルクも星勘定に入っていよう。2度目のハロー直前の時間帯に併せ馬。先着して当然の相手とはいえ、内を掬って瞬く間に3馬身置き去りに。ラストは秀逸だったし、前肢のかき込みが実に力強い。当コースでは昨春に出遅れながらのGⅡ2着があるほどの適性ぶり。府中での詰めの甘さは忘れて良い

相手本線は本来ならクラリティシチ―になる筈。2000が叩き台→ここ目標と見做して良いローテだからだ。が、5F68秒8は納得するにしても少し伸び切らないフォームでダービー卿2着時に比べると物足りなさは残る。意欲的な併せ馬消化のコスモソーンパークの状態には太鼓判を捺せるものの、58キロの別定重量が足枷になりそう。

それならば、昇級初戦になるダイワリベラル。4日の3頭併せで息はデキているから直前の木曜は感触を確かめる程度。けれども、しまい重点に見えたウッド4Fは53秒0。見た目より断然速い時計は全身をダイナミックに使っているからこそ。久々だった前走での+20キロは全て成長分で、マイルでの差す競馬がベストだという点も存分に示した。今ならOPでも。これとセットで考えたい市川S組ということで、相変わらず豪快な動きを見せるペイシャフェリスも。

他の特別戦ではまず土曜メインのダート1800戦。師走Sの関東馬に関しては再戦模様になりそうだが、今一度フィールザスマートを狙いたい。前走の当欄でも推奨したように、11月からの攻め強化ぶりに応えた動き。唯、内で詰まって最後はレースを投げたような状態では参考外。朝の早い時間帯に単走で追われたが、四肢をシッカリと地に叩きつけるような力感溢れるフォームで復調は確か。内田博への手替わりを好機と捉えるべきではないか。

4日目のサンライズSは準OPで大混戦。変則日程で木曜追いとなったエリーティアラがひと皮剥けた。叩き3走目で調子を上げている1000万下を追走する道中から外に併せるハードさ。にも関わらず、最後まで力強さを失わずに全身の筋肉を余すことなく使ったような印象で正しく実が入っている。

このパートナーだったタケデンタイガーは日曜12Rにエントリー。上昇ぶりは脚色優勢からも見受けられる。唯、トモが流れるようなフットワークは相変わらずなだけに中山では注文がつく。同じように坂のあるコースでの実績こそないが、サザンライツの充実ぶりが凄い。ウッドの外ラチ沿いというコース取りながらラスト12秒0と矢のような伸び。全体的に厚みも増して叩いた効果は絶大。層の厚い関西に遠征して惜しい競馬だっただけにここなら組み易い相手。しかも、冬場には使えなかったこれまでを振り返れば今の時期に間隔を詰めて臨めること自体が絶好調の証しでもある。

同じ1000万下の最終Rということで土曜も俎上に上げる。元値ならレッドオルバースで断然。唯、動きやラストの反応に瑕疵はないものの、内ラチに頼った稽古で荒削りな面が消えぬ。安定味といった点で物足りない。ここは、ポリ5F65秒0でビッシリ追ったホクラニミサ。後肢に力の籠ったフォームが瞬発力を生んでのラスト12秒3。前後のバランスが良くなった印象を強く受けるシルエットでの中山替りを狙う。

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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