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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2016年02月10日(水)更新

直前でも一杯に追ったサトノCが復活を期す

京都記念は、前走で本格化を思わせてレ―ヴミストラルに人気が偏りそう。が、美浦組も負けていない。

3週連続して併せ馬で先着したミュゼゴーストに関しては昨秋の大敗から立ち直ったと考えて良いし、フラットな直線も合うが、距離に限界のあるタイプ。それならばショウナンバッハ。AJC杯から間隔が詰まる上に輸送があるから通常よりトーンが低目も、柔らかみのある動き。更に、前走では実績のない中山での好走と地力強化は明らか。脚を可能な限り矯めるという競馬に徹すれば連絡みもあり得る

唯、レ―ヴMを評価した場合に同じ世代の大物を忘れてならない。サトノクラウンだ。天皇賞は案外だったが、経験不足と久々の実戦がネックになった。今回もそれ以来と間隔は開いたものの、1週前の6F追いでは秋とは違う迫力を感じさせる動き。また、直前には前2頭を追走する形から内にもぐり込むと最後まで鞍上がアクションを止めぬ一杯追い。堀厩舎にしては珍しいパターンで、背水の陣と素直に受け止める方が良さそう。復活を期す。

真ん中の馬を置き去りにしてサトノCと同入したのがクイーンCを目指すルフォール。一旦は抜き去られそうになりながら、二段ロケットのように再び脚を伸ばしての1F12秒7に勝負根性を感じるし、やはり一杯に追ったという異例の最終追いが意欲の表れ。シャープな身のこなしでデビュー時以上は確実。その前走時計こそ遅いが、正味3Fの競馬で1頭だけ別次元。キャリア不足を補って余りある魅力の持ち主。

けれども、メジャーエンブレムの牙城は高そう。2週続けての3頭併せで先着。特に、最終追いでは3F地点でも1秒2も後ろに位置しながら前をアッサリ交わしてのフィニッシュ。それもゴールに近づくにつれ重心が沈む見事なフォームで全身のパワーが地に伝わる様は圧巻。他より1キロ重い別定55キロも全く気にならぬ

直後には直線の追い比べで3馬身先着したエクラミレネールにも格段の進歩が見受けられた。チークPを着用しない追い切りでも気を抜くシーンがなかったからだ。それでもメジャーEと比べるとスケールが違い過ぎる。

となると、大本命を負かすには先に挙げた底知れぬルフォールか、奇を衒えるタイプ。逃げの手に出た前走で収穫のあったビービーバーレルは朝一組目のウッド。道中の2馬身追走から追っての味を十分にアピールしての先着で馬体のハリ◎。追いかけられれば易々とは交わされぬ気性を生かす作戦なら番狂わせがあり得る

あとは、単走ながら実に力強い捌きでラスト12秒4だったコパノマリーン。他馬に迷惑をかけたフェアリーSだったが自身もスムーズだったとは言えない。息の長い末脚を使えそうなタイプだけに府中替りも好材料。

土曜からは同じ牝馬戦をピックUP。最後まで手を緩めずに追ったラインハーディーは久々を感じさせぬ活気を呈する。というより、リフレッシュしてはち切れんばかりの馬体。唯、敢えて狙いたいのが明け4歳。ポリでの単走で5F70秒1と目立たぬ時計だったジャポニカ―ラが鞍上との呼吸ピタリ。馬格のわりに四肢が伸びて完歩が大きくなるから広いコースで真価発揮。また、先週の6F追いが迫力満点だったバンゴールはひと回り成長。昇級の壁はなきに等しい。

日曜の府中メインは少頭数ながら今後の3歳路線を占う意味で重要な共同通信杯。暮れのGⅠでは順調さを欠いての臨戦だった関西馬イモータルの能力は高い。けれども、切れに頼った走りで馬場悪化となると二束三文の恐れがある。

前走が鮮やかだったハートレーは鍛錬に余念がない。1週前には古馬OPを全く寄せつけぬ動きで直前は感触を確かめる程度。とはいえ、半マイルの地点でピタリと馬体が合う3頭併せで余裕の動き。にも関わらず、1Fは12秒7でパワフルさも兼ね備えている点で非凡。

しかし、今一度メートルダール。半ば終わった古馬が相手とはいえ、4馬身追走の態勢からラスト1Fを残した時点で抜け出す抜群の瞬発力。切れに磨きがかかった印象で良質な筋肉を余すことなく駆使するフォームには目を瞠る。京成杯では完全に脚を余した。紛れのない頭数とコースでの巻き返しは必至

2度目のハロー明けに登場したのがディーマジェスティ。他厩が入り乱れるラッシュの最中、半マイル過ぎから本格的に加速すると素晴らしい伸び脚を披露しての3F37秒8。前走で取り消した影響は微塵も感じぬし、奥行きを十分に感じさせる動き。唯、前が勝ち過ぎている印象でもっとトモに肉が付けば凄い馬になりそう。注目には値するが今回に限っては先物買いといった位置づけにならざるを得ない。

最後に平場戦。日曜の最終Rは中山で競馬にならなかったソルティコメントの力が上。が、坂路調整(4F56秒5)だし、目標にされる戦法だからつけ入る隙はある。ここは久々でもルールソヴァール。3頭併せの真ん中で追走したOP相手のアドバンテージは僅か2馬身。それでも直線ではしぶとく食い下がっての同時入線だから立派。少し気の弱い面があったが、一旦は置かれそうになっても自身で闘志をかき立てたように精神面が充実してきたし、馬体も成長している。あとはトゥルッリ。3歳相手に軽く交わされた最終追いだったが相手がメジャーEであれば相手を褒めるべきで5F67秒1自体が中身の濃さを物語る。スランプ脱出の兆しと考えて良い。外から被せられぬことを条件に◎まで。

今週の新馬戦では大物がデビュー。土曜2Rのラーリオがそれ。坂路調整だった先週を除けばウッドでのハードな調整を続ける。ただでさえ質の高い今年の田村厩舎3歳にあって既走馬にアドバンテージを与えながらの先着だから並大抵でない。先週、当欄で推奨したシュナウザー(4日目のダート1600で快勝)並みの能力がある

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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