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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2016年05月11日(水)更新

載冠に迫れるデキ ルージュバック

ヴィクトリアMにありがちな一長一短。今週からBコースで更なるスピード能力がモノを言う馬場。底力NO.1のショウナンPにとっては昨年の二の舞まであるからだ。その分、関東勢でもつけ入る隙があるということ。今がピーク、を思わせる馬が揃ったからだ。

前走で初重賞をゲットしたのがシュンドルボン。今回をイメージできる昨夏・新潟で上がりの速い競馬にも対応。唯、矢野英厩舎にしては異例の長目追いがあったのが先週。中山が目一杯だっただけに始動が遅れた感も。勿論、直前は1F12秒1と上々の反応。唯、やはり付け焼刃の印象が強い一杯追いということで少々重目が残るのは否めない。

中山牝馬Sでは惜しい2着だったルージュバックだが、勝ち馬より2キロ重かった上に、早目に抜け出した分で恰好の目標になったが滑り出しとしては上々。

追走して余裕綽々の好時計だった先週で手応えを実感できたし、向正出しのしまい重点だった3頭併せの最終追いでも3F37秒0で痺れるような手応え。同馬独特の沈み込むようなフォームに加え、古馬の風格が漂う厚みさえ。昨春、桜花賞時は手許に長く置いたのが裏目に。在厩を可能な限り短くして仕上げるのが適しているということで、割り切った調整ぶりが功を奏してきたのではないか。少なくとも、見切り発車だった昨秋とは雲泥の差

マジックタイムは一段と活気を呈している。1度目のハロー明けに5Fスタートで4馬身差を保った道中から内にもぐり込むと、一完歩ごとに脚の回転が速くなる見事なフィニッシュ。馬体の造りこそ大きく変わった印象はないが、アクセントの利いた走りで切れに磨きがかかった模様。今のデキなら定量戦のGⅠでも食い込む余地はある

安田記念に向けてのステップが京王杯SC。数の上でも質でも西高東低といった感じだが、立ち回り次第では力量差を埋められるのが1400。昨年の覇者・サクラゴスペルはここ照準。元々、稽古は目立つ。唯、気性が勝った馬だけにオーバーワークと紙一重というのが特徴だが、8歳とは思えぬ体のハリを誇っているのは確か。

しかも、海外遠征直後という前走に比べ、フォームに力強さが加わっているのだ。また、4Fスタートとはいえ、直線では‘これでもか’といったほど手綱を扱いてのラストは12秒3。良い意味で枯れてきたからこそ最後まで馬を追い込む調整を施せたわけだ。ソツのなさを生かせるだけのデキにある。

暮れ以来になるロサギガンティアは好仕上がり。スムーズさを欠く右回りの阪神Cで結果を出せたのだから収穫大。当然ながら攻め量は豊富で最終追いで強い調教は必要ないほど研ぎ澄まされている。それでも、3頭縦列の真ん中から抜け出して内に3馬身、外に1馬身先んじてのゴール。3歳でも目下絶好調のチェッキーノ(オークスゼッケン着用)を全く寄せつけぬ貫禄には目を瞠る

唯、藤沢厩舎で今週の一番といったら土曜・最終のシャドウチェイサー。こちらも暮れ以来となるが、一段と逞しくなっての帰厩で良質な筋肉を駆使した実にパワフルな捌き。3頭併せの最後尾というビハインドを全く感じさせない雰囲気のゴール前で、集中力を保っての4F54秒0。ハナを切れば追随を許さぬ

ここでのライバルはディアコンチェルト。ダートで潜在部分が露わになった上り馬で広いコースなら更に。ディアデルレイも少々。距離短縮はプラスに働くだろうし、身のこなしからダートで開眼する可能性大。4Fから11秒5を刻んでもラストまで揺るがなかったことから冬場より状態は数段上。

府中の特別戦では日曜9R。ここでの人気はアールブリュット。センスの塊りといった走りでポリの追い切りではパートナーを瞬く間に4馬身置き去りに。少なくとも1000万下にいる器ではない。唯、重いウッドを避けた過程で冬場より柔らかみがあるにしても基礎体力の面で疑問符が。現状での理想はフラットなコース。

アールブリュットに負かされているデルフィーノを取り上げる。その舞台が新潟だったのだから府中替りに望みを繋げられるわけだ。しかも、脚を矯め易いコース。1週前、3頭併せの最内で抜群の瞬発力を披露したし、ハイレベルな相手に対して追走併入と中身が濃かった直前もあって著しい上昇ぶり。転厩前の調整パターンから末脚を磨くメニューに変わったのがきっかけになりそう。転厩3戦目で関係者も手の内に入れたのではないか。

あとは3歳戦。土曜6Rのファドは今回が初ダート。追っての味がないように映ったのはこれまでの芝では速さ負けといった側面があったから。かき込みが力強い上に、直前の3頭併せでも鋭く反応してのラスト12秒3で先着。一息入れた効果は覿面

日曜6Rは平場戦としてでは勿体ないほどのメンバー揃い。中でもヒプノティストの条件替りは好機。前向き過ぎる気性がネックとなって勝ち切れないが、レベルの高さに疑いを挟む余地なし。古馬相手の6F追いで‘おいでおいで‘の併入で実にダイナミックなフォーム。デビュー勝ちした府中では明らかにスパートが早過ぎても押し切れた。距離短縮での真価発揮は確実

最後は新潟の直線競馬、土曜のはやぶさ賞。直線競馬での変り身が見込める馬多数で目移りする反面、非常に興味深い。ポリでの併せ馬で格上に対して内容的に優ったのがガイアトウショウ。中身の濃い1200戦が続く。個性を凝縮させられる1000ならアクセントの利いた競馬が可能。

福島では後続に水を開けたユッセは一段とパワーUP。重いウッドでもバランスを保ってのラストでストライドが広がった。伸び伸びと走れる条件になれば更に良さが行きそう。

唯、ここではハートイズハートに注目。引き締まった体で透けるような皮膚の薄さが好調の証し。また、とても追いつけない差を覆しての併入。ハイラップを刻んでも楽に1F12秒5でまとめた辺りに尋常でない良化ぶりを感じる。粘り足りなかった1200でも際立つ速さを示していたし、パワーが籠った走りで直線競馬に対する適性は◎。
 

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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