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競馬コラム

柴田卓哉:美浦追い切りレポート

2016年06月09日(木)更新

進化中のルージュBに前走の反動なし

エイシンヒカリが勝った昨年に比べると小粒なメンバーと言わざるを得ないのが今回のエプソムC。底が割れていない4歳ロジチャリスがクローズUPされるのは分かる。抑える競馬をマスターしてOP特別勝ちが前走で、全身を使ったアクションでの6F84秒2と充実度◎。唯、脚を使うかが分かれ目だったメイSを殊更評価するのもどうか?

侮ってならないのがマイネルミラノ。単走中心の中間だが、気で走るタイプだけに十分。5F66秒2を楽々マークした1週前には、四肢を気持ち良さそうに伸ばす。また、感触を確かめる程度のしまい重点だった直前で活気を全体から発している。1F短縮が後押しになるのは、当条件での1分45秒0が示す通り。

牡馬相手での別定54キロが有利に映るルージュバック首位争い必至。土曜の長目追いからしまい重点が最終調整というパターンが確立されている。木曜のハロー明けに登場して4F52秒0~ラスト12秒1。濃厚な中身を伴って。他2頭を引き連れての馬場入りから形としては2頭併せで先着だったが、先頭の3歳との差は半マイルの地点で3秒。普通に併せていた相手は軽くちぎって一番前に4馬身差まで迫ったのだから並みではない。

特に、重心が沈み込んでのラストは前回のGⅠ以上の迫力でとても牝馬とは思えぬ力強さ。一段と発達した胸前、だからこそパワーはダイレクトに伝わるわけだ。外厩先に任せてから美浦で微調整を施すパターンが確立された。馬自身もそれを分かっているかのような段階を追ってのレベルUP。結果的には距離不足で力を出し切れなかったのだからヴィクトリアMでの消耗もない。

日曜メイン以上に興味深いのが多摩川S。OP落ちを含めないとしても今後に繋がるほどのメンバーだからだ。

降級利を生かせそうなのがヤングマンパワー。坂路追いはいつも通りで一杯での併せ馬が54秒5。問題は58キロのハンデで周りにプレッシャーを与えるほどの強さはないだけに危険な人気馬という見立て。

ラストの反応が抜群だったのがアイライン。以前から調教駆けするにしても、先週にしぶとさをアピールした上に、持ち前のシャープな身のこなしが直前だから万全。牝馬として見込まれた55キロ+マイルでも。同じ牝馬でもう1頭挙げるならヘイジ―ムーン。単走のしまい重点だったが、型通りの反応で1F12秒7。調教で負担をかけない方が良いタイプで捌きが実に鋭い。軌道にのりかけた昨春に一頓挫というのは不運だったが、極端な競馬で開眼。前崩れなら昇級初戦でも

アンタラジーの能力は計り知れぬ。京王杯をスキップしたように順調だったとは言えぬが、ここ3週は‘さすが’と唸らされるウッドでの動き。追い切りでの切れは満点でラストではストライドを存分に伸ばしての12秒9。少々細く映る点でパーフェクトとまではいかぬが恥ずかしい競馬は許されない

トップフォームを完全に取り戻したというならメドウヒルズ。鹿戸流の軽目だが追走内の態勢で痺れるような手応えに終始した5F68秒9。全身に力が漲っている上に自らがハミを取っての推進と見事なフィニッシュ。元々、当コースのマイルがピンポイント。B着用でも精神面の甘さを克服できずにいたが、ドッシリと構えられるようになった最近を見るとひと皮剥けたとして過言でない

鹿戸厩舎でもう1頭注目に値するのが土曜12Rにダブルコーク。馬場コンディションを見極めての丹念な調整ぶりが結果的に豊富なバリエーションを生んでいるこの中間。直前こそ5F72秒を超える時計だが体ははち切れんばかり。新潟では不完全燃焼。初勝利が府中だし、1分21秒1の持ち時計が中京と坂のある左回りでの信頼度は絶大

土曜の特別からは、まず堅いところで江の島特別のミッキージョイ。降級の恩恵どころか、OPをも視野に入れる器。ホームコースのDで単走だが、その最終追い以外にも坂路で入念という過程から好調をキープ。5F69秒4と平凡だが、発達した筋肉を纏った馬体が素晴らしい。春・新潟が鮮やかだった関西馬ガルデルスリールが相手本線。

ダート2100の八王子特別はアバオアクー。とにかく力が籠ったフットワークで豪快そのもの。朝の早い時間帯の3頭併せで最後尾からの追走。真ん中に位置したフィールザスマート(こちらも復調確かで同日メインのメンバーなら上位必至)に対しても3馬身のビハインドがありながら余裕で併入。確実に伸びる点でこれまで実績不足だった府中は合う筈だし、完成域に近づきつつある今を見逃すのは得策でない

土曜はもう1頭。芝2000の3歳未勝利に臨むアートハルキ。一息入ったが入念なメニューをこなして仕上がり上々。最終追いの遅れにしても追走して1馬身で自身には余力があったし、相手は格上の古馬。スッキリしたシルエットで捌きも軽快だから芝での変り身大

新馬戦は日曜、5Rの芝1800はマイネルクラース。須貝厩舎の東上で人気が分散する分、旨味は増す。古馬を含めた3頭併せを2週にわたって消化と質の高い調教。追っての味とサンドされても怯まぬ根性で完成度は高い

直後の6R、牝馬戦は少し低調。仕上がりの良さと柔軟性溢れる動きを見せているアズールムーン。美浦入り後の1本目以外では遅れなしだし、ウッド4F52秒台をマークできていれば、水準以上。その程度でも勝ち切れるメンバー。


 

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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