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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年06月16日(木)更新

グレンツェントの勢いは天井知らず

今後のダート戦線を占う意味で重要なユニコーンSが今週のメイン。2月・ヒヤシンスS組の上位にグレンツェントがどう絡むかといった様相。

前哨戦での着差が僅かだった、そのグレンツェントは水曜が追い切り。3歳未出走を相手に行き出しで3馬身先行の態勢から併入。まだ余力があったとしてもラスト13秒2は目立たぬ。が、元々が稽古で‘さすが’と感じさせるタイプではないから数字面に囚われる必要はない。

というより、先週の3頭併せを含め、長目追いを繰り返せたことに価値を求めるべき。前走時、良質な筋肉を駆使したアクションを当コラムで取り上げたが、更に厚みが増したと思えるのがこの中間。それを思えば1分36秒台だった青竜Sでも叩き台と言えるほど。

同厩舎のひとつ上の世代、ノンコノユメを彷彿させる質の高さを誇る上に、調教の中身も1走ごとにレベルUP。コーナー2回のシンプルな設定でこそマックスになるのだから主役の座は譲れない

定番通りの木曜追いだったのがストロングバローズ。宝塚ゼッケン着用の2頭を含めたグループに入っての登場。勿論、しまい重点は織り込み済みで4F53秒9から馬なりのラストが12秒7。2カ月半ぶりの実戦となるが、豪快な動きだった先週の3頭併せでほぼ仕上がったから感触を確かめる程度。

とはいえ、一層発達した胸前の筋肉には目を惹かれるし、それに伴った全体像も含めてオーラすら感じる。並大抵の能力でないのは、見た目だけでも分かるほどで、2月の府中で差し切られた相手との逆転が濃厚

なお、昨秋の府中マイルでラニと0秒4差だったのがマイネルバサラ。西下して結果を出したことから成長急と見做せるし、距離、コース適性も実証済み。しかし、1週前の併せで反応が鈍く1秒の遅れ、直前でも内目のコース取りで1F13秒6とインパクトに欠ける。期待が大きかった分の落胆もあって評価は大幅に下がる。

日曜10Rにも木曜追いの堀厩舎がエントリー。ゴールデンバローズで断然の鞍。こちらは、メイン出走のストロングBを追いかけるような形でスタート。予定通りの単走だったが道中では制御に苦労するほどの気合いだったが、コーナリング自体はスムーズ。少し手綱を緩めた直線では一完歩ごとにストライトが大きくなる見事なフィニッシュで1000万下として眺めればスケールが違う。近走を見る限り気性面での課題はあるものの、相手のレベルが格段に落ちた今回なら、多少乱暴な競馬になっても間に合う。

相手には、やはり降級のソルプレーサ。同格の相手と追い比べになった直線ではダイナミックな動きを見せてのラスト12秒4。辛抱強さが求められる1F過ぎからシッカリとハミを取って鞍上の合図に呼応と精神面での上積みが大きい上に前走以上の鋭さ。出入りが激しいローカルでの現級勝ちも頷ける。冬場には今回の条件で大敗を喫したが、強い勝ち馬にプレッシャーをかけられての失速だったし、その時よりレースに幅が出た。

土曜に目を移すとメインは準OP。となると、現級勝ちを当コースで果たしたアングライフェンが断然優位というのが下馬評。唯、当時は冬場の道悪だから特殊な状況で、2着ケイアイチョウサンのその後の伸び悩みからも疑う余地はある。

ここはルミナスウォリア―。輸送の影響で-10キロだった前走が一吹かしでの圧勝。むしろ、強い稽古を消化できるようになって無駄が削ぎ落とされたのではないか。実際、重戦車のイメージだった以前より綺麗な体のラインに様変わり。1週前には同格の馬を相手に余裕の動きを披露したし、直前でさえも併せ馬をこなしてキビキビした身のこなし。

長らく1000万下を脱せないほど詰めが甘かったが、そもそも2400中心がネックになっていたとしか思えない。適距離を見出して心身ともに充実といった段階を迎えたのだからノンストップでのOP入りも夢ではない

その直前の1000万下(相模湖特別)は、降級馬が加わったことによって格段のレベルUP。

普通ならテンダリーヴォイスで仕方ない筈。中間は創意工夫を感じるメニューで2週連続の芝コース。当然ながら左回りを意識した調教だし、鞍上との呼吸もピタリ。自らがハミを取ってシッカリと伸びた最終追いが実にシャープなラスト。唯、2階級落ちのグランシルクの前では霞んでしまう。

確かに、直線の長いコースでは脚が続かぬ馬。唯、初距離になる1400ならそのウィークポイントをカバーできる。帰厩後2本目にウッド5F65秒台をマークできたことから、放牧先での調整が進んでいたと実感。もっとフックラしても良いぐらいの体つきで、感触を確かめる程度の単走だった水曜には糸を引くような伸び。取りこぼしは許されぬ

最後に土曜の平場戦。午前中の3歳未勝利でアドバンテージを得たい。まずは2Rのシャンドランジュ。春の中山以来となるがソエ気味だった当時より馬を攻めることができた。坂路中心でプールさえ挟む過程を踏んでの前走は塗りつぶして良い。今回はウッドに切り替えてひと追いごとに時計を詰めたように、段階を追ってレベルUP。一見すると細身でダートは向かぬように映るが、前の捌きが硬くて全身に力が籠っているから、むしろ芝での決め手不足を補って余りある

3Rは初出走になるワンダーシャウト。少なくとも5月デビューの目論見があったものの、一頓挫あって出走が延びた。当然ながらまだ立派な体つきで仕上がったとは言えぬ。それでも、パワフルな動きは目立っていたし、最終追いは格上を5Fで4馬身追走する態勢から踏ん張りを見せた。きついラップを踏みながらも1F12秒6と追っての味が魅力


 

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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