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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年06月22日(水)更新

目指すは絶対王者 負けられぬドゥラメンテ

3歳時、結果を出しても人気になり切らなかったキタサンBが前走で2つ目のGⅠ奪取。しかし、その天皇賞はコース取りが明暗を分けるレースで前残り。別路線からの参戦が多いだけにマークもタイトになろう。量より質と言える美浦組から◎を選びたい。

キビキビした捌きで全身を使ったフォームが印象的だったのがマリアライト。唯、牡馬一線級が相手となると馬格で劣る。暮れのGPで少差といっても極端なスローで流れ込んだだけ。昨春より数段UPといった進境度には一目置くべきだが、マーメイドS程度で2着死守といった阪神という点も減点材料ではないか。

となると、追い切りリポートに関しては堀厩舎2騎のみがテーマ。ここ3週はそれらがペアを組む豪華な併せ馬。特に、オーラさえ発している感のあるドゥラメンテが凄い。ドバイで取りこぼしたといっても初海外で落鉄のアクシデントさえあったのだから見上げた結果。

反動がなかったとは言えまい。しかし、目標を切り替えたからは段階を追って稽古の質をUP。威風辺りを払うといった迫力だけでなく、シャープな身のこなしで隙を感じさせないのだ。1週前には追走して内にもぐり込むと‘跳ぶが如く’反応して僚馬をアッサリ半馬身切り捨てた。

また、輸送を控えているのであれば直前の5F追いは異例。先行したとはいえ、最後まで手を緩めぬ形で1F12秒5。気合いをつけられてからのストライドが尋常でない伸びだから、ローテーションに対する不安を一掃したとして良いのでは。そもそも、冒頭にキタサンBには能力差を見せつけてきた。初コース云々を取り上げること自体が失礼

その影に隠れたポジションに甘んじているのがサトノクラウン。不可解な香港での敗戦があったし、ドバイからに比べると間隔的な余裕もない。少々巻き上がった印象での帰厩だったから、好調時に比べて筋肉が落ち気味だったのは否めぬ。実際、1週前には伝わってくるものがなかった。唯、追い切りでは薄目のチークP着用でシャープさが蘇った結果、脚色優勢での5F69秒3。前走の不振を気性面と考えれば、このひと追いで覚醒する可能性も

盛り上がる阪神とは裏腹に重賞が組まれていない府中は少々トーンダウン。土日のメインともに断然優位の関西馬がいる状況で相手の一角にしかなり得ないからだ。

パラダイスSはミッキーラブソングに対抗できる馬を美浦から探すのが困難。唯一、立て直したマイネルアウラートか。丸味帯びた全体像での帰厩が放牧先での調整の進み具合を示している上に、2本目の併せ馬で3F38秒を切る猛稽古を施せた挙句、直前の単走が実にシャープなラスト12秒4。長い直線での甘さを解消するには注文がつくものの、阪急杯時とは雲泥の差

夏至Sは準OPのダート戦。先々を見越しても頭ひとつリードしているエイシンバッケンの牙城は強固。これに対抗するには自分の武器を最大限生かすこと。その可能性を見出せるのがニットウスバル。欅Sは出遅れリズムに乗れずじまいだったこともあるが、稽古が甘くてシルエットがおぼろげだったから8分やっと。今回の追い切りは5F73秒9と遅い時計だったが、坂路を上がったあとだから十分な負荷があったわけだし、馬体にもメリハリが出て叩いた効果は絶大。(編集部注:木曜日の出馬投票で残念ながら抽選除外に)

他の特別戦では土曜が主力。自信の鞍は八ヶ岳特別のバンゴール。馬場の荒れた先週に6F追いを敢行して少々のブレもないフォームに終始。小柄でも力の籠ったアクションで同馬特有の切れも満点。現級勝ちの1分48秒0こそ平凡だが、余裕綽々で時計は大幅に詰まる筈。直前、半マイルからのしまい重点は目論見通りで無駄を削ぎ落として研ぎ澄まされた感さえ。

ここで脇道に逸れて平場戦をピックUP。同じ尾関厩舎で土曜4Rにエントリーのあるフィールソーグッド。元々、好馬体を誇っていたから未勝利にとどまることなどあり得ぬ。唯、体質の弱さを背中合わせといったのがこれまで。が、全身を使ったフォームに様変わり。ハードに追えた中間も心強い限りだし、最終追いが上述のバンゴールと互角のラスト12秒4。休み明けの今回こそ買い時

土曜・日野特別は500万下だが、この先にわたってここで戦ったメンバーには注目しなければならぬほど粒揃い。

ダートに転じて上昇曲線を描くコティニャックは信頼に足る。中間のウッドで迫力ある動きに目を奪われること再三再四。直前こそ坂路(4F52秒3)で目の当たりにできなかったのは残念だが、充実ぶりに疑いを挟む余地はない。距離短縮となるが、地力勝負の府中は望むところ。

同じ春・福島組でインパクトを受けたということでディアコンチェルトも。こちらは最後までウッド。それも半マイル加速でビッシリ追うというパターンが続くから状態面では高いレベルをキープ。昇級した前走は1000万下の流れに戸惑って不完全燃焼だったが、降級すればデキの良さが結果に反映される筈

同じダート戦でも1400の1000万下となる日曜・清里特別、惜しい競馬続きのアナザーバージョンの人気は仕方ない。順調に調教をこなしての最終追いが3頭併せ。それも追走して前2頭の中を割って入る実戦さながらのハードさ。唯、ひと押しが利かないレース振りは状態面と離れたところに原因があるような気がする。

ここは3歳が面白い。6節で出走に辿り着くには分が悪いが、丹念に乗られたデピュティプライムは時計平凡。しかし、パワーのみに頼っていた以前よりリズミカルだし、安定した走りでポテンシャルを引き出せる段階に。上位必至

◎はスリラーインマニラ。回転の速い捌きには力強さが伴っている。最終追いこそ単走扱いだったが大きく前を行く僚馬に鋭く迫ってのゴールで持ち前のしぶとさを存分にアピール。乱ペースに巻き込まれた京都でのOP特別は度外視。というより、中京から3度遠征が続いた挙句、芝まで挟んだのだからセーブ気味の調整で本物でなかった。立て直した今回で本領発揮

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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