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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年07月21日(木)更新

まだ終わってはいないスマートオリオン

サマーマイルCの口火を切る中京記念が今週のメイン。層の厚い関西勢に分があるものの、美浦のラインナップも馬鹿にできない。

唯一の3歳で古馬に胸を借りる立場だが、トウショウドラフタが唸っている。確かに、最終追いは単走でのしまい重点。しかも、馬場の内目で4F54秒6だからうっかりすると見過ごすほどの内容。が、1週前には力の要るウッドでの長目追いで追走して先着。ダイナミックな動きを披露できるのは全身が使える良質な筋肉で覆われているからこそ。軽い走りだった以前に比べると重厚感があるわけだ。問題は距離でベストは脚を温存できる1400。また、少々見込まれて54キロもある。コースとの相性でどこまでカバーできるか。

充実一途といった形容がピタリなのがマイネルアウラート。低レベルだったパラダイズSとはいえ、勝ち味に遅いタイプが積極的に立ち回って結果を出した。一時期のスランプを脱したことは洗練された馬体を見れば歴然。輸送を控えた直前にしても鞍上のアクションに応えてラストは12秒2と抜群の伸び。調子の良さを生かしての食い込みには注意が必要

唯、忘れてはならないのが昨年の覇者スマートオリオン。追い切りは3頭縦列の先頭で進んで直線は外に。結局、2番手の馬と併せる形での5F72秒5は平凡に映る。しかし、ここ目標に入念な乗り込みで冬場とは異なり皮膚が透けて見えるよう。四肢を目一杯伸ばしたフォームからも復活間近と言えよう。

思えば、冬場の2戦は直前でも追走して5F70秒を切る時計。つまり、鹿戸流とは程遠いほど負荷をかけなければならなかったのだから、謂わば駆け込みでの出走。ゆとりを持って仕上げた今回は別馬と考えて良いし、コース適性に関しては論を俟たぬ。トップハンデでも去年との比較で僅か0.5キロなら気に病む必要もなかろう。

西下する馬からの推奨はもう1頭。土曜・桶狭間Sのアールプロセスだ。定番のDコース追いで5F67秒2。その数字以上に着目すべきは、一旦は4Fで1秒6と開いた前との差を猛然と追いかけた結果、直線では鮮やかに抜き去ってのフィニッシュで素晴らしい反応。中距離では注文がついたが、1400に転じて安定味が増した。前走などはラストに賭ける競馬でも際どく追いつめたほどだから新味を示せたという点でも上積み絶大

対して、福島の日曜メインは少々寂しいメンバー。夏場のOP特別にしても低調となると上昇気流に乗ったココロノアイ。牝馬限定のマーメイドSではあったが、正攻法で進めても最後まで我慢できた。加えて、放牧から美浦入りしての1本目で坂路52秒5をマークできたのだから調整の進み具合が分かろう。4Fからの行き出しだったが、外目を通ってラスト12秒4の一杯追いと濃厚な中身。

少なくとも、最終追いは5F66秒4で4馬身先着と動いた同世代のGⅠ馬ショウナンアデラより上。本数こそ多いが長目追い1本のみと馬を追い込める状況にはないからだ。

他の特別戦、まずは土曜の白河特別から。1000万下のハンデ戦なら間違いなく混戦になろうが、その分で人気分散。前回からの1キロ減が有利に働くエリーティアラが中心。

そのさくらんぼ特別は競り合う前2頭を射程圏に入れようと必死、結果的になし崩しとなったが勝ち時計が示す通りのハイレベル。更に、直後から順調に稽古を積めた挙句の最終追いが3頭併せで余力十分。体のラインが流麗になって手応えを掴んだ

土曜・いわき特別は4歳勢の争い。中でもマルターズアポジー。前開催の府中をスキップして平坦に照準。2週連続の併せ馬で直前にはパートナーを置き去りにする4馬身先着と直線は独壇場。稽古駆けするタイプではあるが全身に力の籠ったフォーム、実績通り1000万下の範疇を超えている

本来なら相手本線は同じく現級勝ちのある牡馬ソールインパクト。先週までの併せ馬2本で太目感なく仕上がったし、単走だった直前も軽快そのもの。唯、気性的に叩き良化型というのが個人的な見立て。それならば牝馬のレトロクラシック。国枝厩舎の中でも充実著しい格上との併せを繰り返してレベルUP。最終追いも内目とはいえ、どこまでも弾けそうな手応えでの3F37秒4と目を瞠る時計。体型、フットワークからローカルでの変り身も大きい筈。

最後がダート1700戦の2鞍。日曜・横手特別は好調馬が揃って目移りするレースとなるがルールソヴァールが主力の1頭。4月に現級勝ちを果たしたが、1走ごとに去勢効果を実感できるほどの進歩があった。従って、思い通りに鍛錬を重ねることができるのが今ということで、追い切りの3頭併せも前に馬を置く形。その状況でも自らハミを取った直線では加速とともに沈み込むフォームでパワーUPぶりに圧倒された

これと二者択一といったところまで迫りそうなのがサクセスラディウス。前走は見切り発車だった上に、経験不足が露呈しそうなワンターンの府中マイル。道中で無理強いがあっての先団では末を失くしても仕方ない。今回は広いDコースで伸び伸びとした走りを見せられるようになった。6F追いでも余力残しで12秒4と伸び上々だったし、ウッドさえ交えたバリエーションでの仕上げ。福島の小回りを最大限生かせるデキ

500万下の土曜・三陸特別はディアコンチェルト。半マイルから加速するいつものパターンで4F55秒6と平凡だが、実戦向きの馬だけに心配無用。厚みのある体を駆使してのアクションで、時計面では測れぬ視覚的な部分を重視。1000万下に上がった2走目の前走、道中のプレッシャーにも動じずに鋭く伸びたぐらいだから、学習能力の高さには一目置かねばならぬし、春・福島の1分45秒9がダートに転じての2戦目で底知れぬ。容易く捲って前を綺麗に掃除してくれそう

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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