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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年09月15日(木)更新

成長力でGⅠ馬に迫るプロディガルサン

想定段階で未定を含めても13頭と近年では一番の少頭数となりそうなセントライト記念。が、量より質といった趣を感じるのは、菊花賞に向けて上々のスタートを切りそうなディーズマジェスティの存在があるから。

直線一気を決めた皐月賞と同じ中山、ダービーでも追い出しが遅れた分の差だったから、世代を引っ張る能力の持ち主。一旦は函館を経由しての美浦入りだが、北の地で既に5F67秒台の併せ馬を消化しているほどで、仕上げに抜かりはない。実際、先週の6F追いは馬場悪化の中でもバランスを保ったフォームだったし、直前の3頭併せでは3F地点でも先頭との差が2秒5。内を掬って1馬身差に迫ったこと自体が驚異的で、上がり37秒4は破格。

重量感のある馬体の造りで筋肉の盛り上がりからして歴戦の古馬といった風格。ダービーに向かう過程では一旦ピッチを落とさざるを得なかったほど、GⅠ勝ちの反動は大きかった。それに比べれば順調さでも当時を上回る

そのダービーで能力差を見せつけられたのがプロディガルサン。しかし、こちらの成長力は並大抵でない。何せ、同厩の古馬OPを相手に再三再四にわたって中身で上回る稽古。発達した胸前が以前より格段にUPした推進力を生んでいるからだ。

セーブ気味だった最終追いにしても5F67秒6。直線は相手に合わしただけに1F13秒4にとどまったが、全身に漲るパワーと洗練されたフォームは、休養前を思えば正に別馬。春以前の対戦比較などは白紙に戻して良いのではないか。

逆に、トーンが一向に上がらないのがマウントロブソン。確かに、堀厩舎だからパートナーの質は高い。唯、直前にしては負荷をかけた5F追いにしても結局は時計が詰まらない始末だし、先行したアドバンテージも雲散霧消といった感じの1馬身遅れ。馬体が薄い分、脚力が空回りして反応の鈍さに繋がっている。ハイPの中、果敢に攻めての皐月賞6着はさすがでも状態が伴わなければ食指は動かぬ。

それならばメートルダール。長目から一杯に追って併走馬を突き放した1週前の段階から仕上がっていた。従って、終始外を窺いつつの直前は目論見通り。それでもキビキビとした捌きでブランクを感じさせぬ。安定した末脚には信頼を置ける

あとはセ―ヴィント。正面からウッド入りしての6Fスタートと、木村厩舎の直前にしては負荷をかけたメニューからして意気込みが違う。ゴムマリのように身を弾ませてのフィニッシュでパワーUPも実感できる。唯、プリンシパルSのレベルに疑問符がつく以上、連下から脱することはできない。

日曜の特別からもう1鞍。準OPのレインボーSは三つ巴。まず取り上げなければならないのが堀厩舎の2頭。新潟では伸び足りなかったマローブルー一叩きの効果絶大。2週続けて5F69秒切る併せ馬を消化できたのがその証しで、外で一杯になる3歳を余裕であしらった上での鋭い動き。好時計勝ちのある中山2000は格好の舞台。シャドウパーティーは木曜追い。こちらも内に併せての直線で、被せられる形になっても集中力を保った走り。前走から着用したチークPがきっかけになった

しかし、カルヴァリオの追い切りで考えが変わった。木曜、1度目のハロー明けに登場してウッドの向正出し。加速したのは3F過ぎというしまい重点だったが気合いをつけられた直線、1F地点で2馬身あった差を覆してのフィニッシュと抜群の瞬発力。勿論、北海道を含め、ステップUPの場が平坦に限られているのは承知。が、トモが少々薄くても絶対値が違うと実感させる動きは強烈。昇級戦もコース替りも障害にはならぬ

土曜メインはOPのダート戦だが意外にもエントリーが少ない。一応、GⅢ勝ちのロワジャルダンを中心に据えるのが妥当に思える。札幌でのダート調教が悪かったとは思えぬが、ウッドでビッシリ追うのがベターと考えられるし、捌きは硬くても豪快なアクションで3馬身先着なら及第点。しかし、隊列がアッサリ決まって淡々と流れそうなメンバー構成。先行力が売りの3歳2騎が有利に運べるのではないか。

土曜の9、10Rともに注目すべきは3歳で、初風特別はキングハート。小倉帰りになるが軽快な身のこなしで動きに余裕があってのウッド5F68秒0。全2勝がローカルだし、ここにきての連続2着も小倉。しかし、質の高い中に入っての多頭数、外を回らざるを得ない状況でも確実に脚を伸ばせたのは心強い。体型的に坂がネックになることもなかろう

白井特別はアップクォーク。1週前の3頭併せに一角はGⅠ馬。それを追走する形ながら脚色で少々劣っただけの5F65秒4だから凄い。500キロに近い体だが素軽さ満点なのは回転の速さ故。直前は道中からして相手のペースに合わせた調整だったが、もう微調整だけで十分といった仕上がり。GⅢ4着から1キロ増しに過ぎぬハンデも有利。ここで捨て切れないのがコスモナインボール。試運転に終始した復帰戦でも1秒3差なら復活間近。前走の反動もなく稽古を消化できているし体が引き締まった。積極策なら残り目を考えて良いデキ

あとは平場戦。土曜最終Rのロードインスパイアは待望のダート。条件替りを馬が自覚しているかのような快走だったのが最終追い。3頭併せの最内から鮮やかに抜け出しての4F53秒7。初勝利を挙げた中山ダート1200なら持ち前の力強い捌きが生きる

2歳戦は未勝利(日曜2R)でアウトライアーズ。直前こそ5F71秒を超える時計だったが、古馬相手に余裕の手応え。というより、1週前には先行したとはいえ、ロードクエスト相手に互角以上の動きだったから能力が違う。荒削りな面はあってもそれが杞憂に終わりそうなレベル。

日曜1Rのダウンザラインは筋肉質のパワー型。従って、前2走の芝で速さ負けがあったとしても仕方ない。四肢を地に叩きつけるフォームで持久力もあるから、状況は大幅に好転

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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