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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年10月13日(木)更新

ビッシュの載冠へ待ったをかける馬なし

12日は全休明けだが、府中予定でも前倒しとなった馬がいるから、秋華賞予定で輸送を控えたとなると、いつも通りの水曜追いが当然か。先週の6F追いでしぶとく先着したフロンテアクイーンは、レース巧者だけに京都内回りで本領を発揮しそう。唯、直後に栗東入りして目の当たりにできないのは残念。叩いた効果は確かだと思うが…。

美浦では、まず鹿戸厩舎の2頭。朝の早い時間帯に別々の組で併せ馬を消化。瞬く間に最終調整を済ませてしまった。夏・福島以来になるダイワドレッサーは4Fスタートのしまい重点で感触を確かめる程度。引き締まった体ながらアピール度の低いメニューに終始した分、久々でのGⅠでは荷が重い。

逆に、勝機を迎えたのがビッシュ。TRに臨むにあたって及第点の仕上がりだっただけに、大きな変り身はない。しかし、その前哨戦がワンサイド。確かに、不利を蒙った馬多数という展開の綾があった。それでも、3角過ぎからエンジンを吹かすと直線で離す一方。春からの一変があったこその乗り方にアッサリ応えたのだから凄い。

実際、追い切りの5F68秒2にしても4馬身追走のハンデを微塵も感じさせないラスト。立ち姿は目立たぬが、以前より体を大きく使った上に四肢の回転も実に速い。ひと皮剥けたという形容がピタリ。その段階に突入したと同時にライバルの離脱。元値がある上に強烈な追い風を我が物にできたのなら、取りこぼしは許されない状況に

ウッドではもう1頭、GⅠ2着の実績を持つウインファビラスが追い切った。叩いたことによってシルエットが流麗になったこの中間から期待した最終追いであった。前2頭を先行させて直線入り口からスパートすると一瞬のうちに並びかけた。ここまではOK。が、そこからひと踏ん張りがなく突き放せないままの1F13秒2。復調途上と断じざるを得ぬ。

牝馬ウィークとなる週末、東のメインは府中牝馬S。平常心を取り戻した京成杯AHでは牡馬相手に2着と復活したカフェブリリアントは水曜に3頭併せ。半マイルでほぼ固まると直線はサンドされる形に。が、臆する処もリズムを崩すこともなくキビキビした捌きで抜群の手応え。ラストの13秒1にしても多少なりとも気合いをつけたなら1秒は楽に詰められる勢い。問題はベストより1F長い距離でひと押しが利くか?

久々のわりに余裕のない過程だった関屋記念時よりアクセントの利いた体の造りになったのがマジックタイム。従って、馬なりでの併入でセーブ気味の5F68秒台だったから青写真通りだし、実にシャープな身のこなし。唯、やはりカフェB同様、1800が課題。

それならばシュンドルボン。1度目のハロー明けに向正入りの4Fスタートのルーティーン。けれども、4馬身先行した相手を直線で捕えると、力強いかき込みとともに首を上手く使うフォームに様変わり。一完歩ごとに重心が沈んでのラスト12秒4は圧巻で今季一番と言えるデキに。元々がサウスポーで右回りでも高いレベルに達したのは地力強化ゆえ。

日曜11RのOP特別は関西優勢といった下馬評。当コースでのGⅠ2着があるサトノラーゼンには敬意を表すべきだが、立て直したライズトゥフェイムは注目に値。今春は使い詰めの反動があったし、復帰戦のダートは度外視できる。加藤征厩舎らしく丹念な乗り込みで、直前の併せ馬も5F69秒2という時計以上の評価が必要。何故なら、パートナーのレベルが高いから。加えて、道中を通じて2馬身のビハインドを感じさせぬ余裕の手応え、リズミカルなフットワークは柔軟性ゆえ。前年度のデキにはある

けれども、水曜の6F追いで抜群の動きを示したマイネルハニーの魅力には抗えぬ。ゴムマリのように弾む身のこなしで体にも厚みが出た。併せ3本と帰厩後は入念で成長も実感。ここ2走は距離が長かった。平均的に脚を使う逃げとはいえ、スタミナ面は少々劣るから2000が限界。54キロの別定重量を生かせる条件が整った

2歳戦では人気でも是非挙げなくてはならぬ馬がいる。土曜9Rのエピカリスがそれ。後続に6馬身差と水を開けたレース振りがまず衝撃的。加えて、迫力に拍車がかかったのだから、実戦をつかった効果も絶大。確かに、追い切りの相手だった古馬OPは稽古駆けしない。が、それに対して5Fで1秒のビハインドがありながら、直線では‘おいでおいで’の1馬身先着。重戦車をイメージさせながらも鋭さ満点というのだから非の打ちどころがない

同じように典型的なダート馬という見立てからプライマルフェア(日曜2R)をピックUP。初戦は気性的に辛抱が利かなかったこともあるが、前が窮屈になるフォームで芝を選択したこと自体が間違い。調教では古馬相手に食い下がるしぶとさを発揮。最外に脚色で劣ったとはいえ、相手はOPのアルビアーノ。それに対してラストの伸びで負けてなかったほどで能力は高い。集中力を途切れさせない乗り方ならチギるまである

最後に新馬戦。土曜4Rは、権利持ちのセイウンストリーム。1週前の3頭併せでは3馬身の遅れ。確かに、ムラのある走りでそこでは気の悪さが原因。しかし、発達した胸前の筋肉は2歳とは思えぬ充実ぶりで、それが力強いかき込みを生んでいるし、気品を感じさせる皮膚の薄さ。仕切り直しといった最終追いではしまい重点での4F53秒3。単走扱いだが、前を行く他厩の併せ馬を抜き去ってのフィニッシュで進境を窺わせた。つまり、学習能力も高いということ。

土曜5Rのグラスハーモニーはセンス抜群。古馬500万下を追走しながら内にもぐり込んで余裕綽々での先着。首を上手く使った上手な走りでフットワークが軽やか。追っての味を感じさせる上に、素直な気性。完成度で優位に立っている

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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