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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年10月20日(木)更新

二冠目獲得にリーチがかかったディーマジェスティ

三冠の掉尾を飾る菊花賞には、抽選対象を含めて7頭がエントリー。とはいえ、GⅠともなれば条件馬では荷が重いし、1000万下を快勝したミライヘノツバサにしても現状では中山限定。単走でハリのある馬体を誇っているが、札幌の長距離戦であえなく退いたことからステイヤーとしての資質に?以上は割愛して良いだろう。

そうなるとセントライト記念組。プロディガルサンは、青葉賞以降の全てで推奨してきた。結果が出ていないものの、その素質には太鼓判を捺せるといった見立てに変更はない。前哨戦でも見られたように、レース振りが洗練されていない段階で発展途上であっても、だ。麗しいとの形容がピタリ当て嵌まる馬体の造り、ひと夏を超えてアクセントの利いた全体像に様変わりしたとなれば今回も取り上げぬわけにいかない。

控え目だった最終追いを含め6F追いが3本。それも追走して内にもぐり込むという負荷をかけたメニューだし、古馬準OPに対して余裕の手応えに終始。はち切れんばかりの体を駆使したフォームは豪快そのもので、仮に少しでも気合いをつけたらどこまで突き放すかわからないほど。進境といった点ではこれが一番

しかし、ディーマジェスティを前にすると霞んでしまうのは仕方ない。これは稽古云々というのではなく、現時点での実力差。実際、自在性さえ身につけたのがTRで、春より幅が出た上での楽勝。しかも、本番を見据えた仕上げだったのだ。

確かに、肩の出がスムーズでないのは相変わらず。が、スピードに乗れば力強いかき込みでGⅠ馬の威風辺りを払うかの如く。まして、最終追いの相手は復調を辿るパワーポケット(現1600万下)。気性的にこの馬が先行した場合、易々とは交わせないのが普通だが、1F地点でさえ2馬身あった差からゴールでは逆に1馬身先んじたのだから圧巻の伸び。並みの瞬発力ではなし得ない業で、3F39秒を切る時計も脚色を考えれば上々。

思えば、皐月賞で燃焼した感があって立て直しに手間取ったのがダービーに至る過程。それでもワンテンポ早く進路を確保していれば交わし切るまであったというデリケートな差。第一関門では三強だった様相から、ライバルはサトノダイヤモンド1頭に。春より順調度で上回るのであれば3000に対する適性には目を瞑って主役に抜擢

セントライト記念では調教で覇気が見られなかったマウントロブソンは叩いた効果覿面。しまい重点でも十分だった直前さえ5F追いで回転の速いフットワークで古馬をアオったほど。唯、ユッタリとした胴ではないから距離に対する不安はつきまとう。

マイルCSを占う意味で重要な鞍となる富士Sは府中・土曜のメイン。安田記念以来となるイスラボニータは最終追いまでの好時計連発といったところで意欲的。が、1F12秒4だった最終追いが単走の形。これは5Fで1秒9先行したパートナーに及ばなかった故。四肢を綺麗に伸ばしたフォームには好感が持てるものの、もうひと伸びが足りない為に噛み合わない併せ馬に終わったことで仕上げに幾分余裕がある。勿論、走れる態勢にはあるが58キロを克服してまでか、と問われると答えは“否”。

ロードクエストが連勝を視野に入れた。1度目のハロー明けに3頭縦列の道中から最内にコースを取ってゴムマリのような身のこなし。4F52秒8も痺れるような手応えに終始してだから中身は濃厚。前走、3歳にしては見込まれた55キロでも着差以上の強さで得意の左回りに替るのだ。条件が整い過ぎている。しかし、これに立ちはだかる存在としてダノンプラチナを是非に挙げたい。

最終追いは3頭併せでの2馬身遅れ。が、5F地点で先頭との差が4秒に近かったのだから仕方ない。というより、加速すると重心が沈み込んで全身を使ったフォームが蘇ったからこその併せ馬。それを含め、ひと追いごとに以前の柔軟性が溢れ出てきたのだから、京成杯AHとは雲泥の差。GⅠゼッケン馬に相応しい動きを取り戻したのなら、当レースの連覇もあり得る

特別戦では日曜・くるみ賞。東上してくるアグネスジュレップの完成度は高そうだが、敢えて関東馬を主力に。スケールといった面で秀でているのがコウソクストレート。デビュー戦でも当欄で推奨したほどの素質馬で期待通りの楽勝。好馬体に目を惹かれていた当時だが、全体的に緩めだった。対して、引き締まった上に長目からの併せ馬でのシャープな身のこなしを披露。当然ながら一度使った効果は絶大

新馬では土曜5Rのクレッシェンドラヴ。デビュー寸前まで行ったが北海道で一頓挫。仕切り直しとなったわけだが、今月に入ってひと追いごとに時計短縮。しかも、余力あってのレベルUP、洗練されたフォームで反応が鋭い

ライバルはフェイバリットラン。ウッドでの最高タイムが5F70秒1と平凡だが、バランスの取れた好馬体でセンス溢れる走り。デリケートな牝馬だけにテンションを抑えつつの調整。従って、時計は気にする必要はない。

2週目を迎える新潟からは日曜5R、リカビトスには質の高い稽古を課せられても動じないほどのポテンシャルがある。奥村厩舎の定番である半マイルからの加速だが、スムーズなギアチェンジで直線の反応も実に鋭い。少々落ちるローカルの新馬戦であれば抜けた存在

同じ厩舎でもう1頭、成長著しいのがエーデルメイシュ(土曜・寺泊特別)。夏場はシルエットが朧気だったように仕上げが緩かった。実戦を使いつつの良化で引き締まった上に前後のバランスが取れた馬体に。特に、最終追いでは全身を使ったアクションで手応えにも余裕。500万下に長らくとどまる馬の動きではない

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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