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競馬コラム

美浦追い切りレポート

2016年10月27日(木)更新

モーリスは2000でもやはり主役級

路線の違う馬らが一堂に会することで非常に興味深くなった天皇賞、毎日王冠で牡馬をナデ斬りにしたルージュバックが、大きな役割を背負うことになるのは衆目の一致する処。

中2週となるが定石通りに放牧へ。前週に帰厩したばかりだから、攻め馬を目の当たりにできるのは最終追いのみとなって、これも前走同様。向正からウッド入りしての4Fスタートで先頭との差は1秒4。前2頭の内に入ってラスト1Fでも1馬身後ろで、そこからスパートすると切れ満点の捌きでパートナーを置き去りに。ラスト12秒4という数字以上の見た目で‘さすが’と唸らせた。

唯、どうも体の線が細い。勿論、大きなマイナスとはならない程度だが、前哨戦からの大きな上積みがあるか、と問われれば答えは否。ベストより1F長い上に、ライバルが目一杯のGⅠになると分が悪い

東の一番手となるとやはりモーリス。異例の水曜追いでバクシンテイオーを追走する形での5Fスタート。半マイルがピッチを落として再び加速するというパターンで直線へ。そこからが実にダイナミック、最後まで手を緩めぬ点でも安田記念時とは違う。

そもそも、1週前の6F追いでは、ここ出走の僚馬に対してスケールの違いを見せつけての1馬身先着。ピンポイントとは言えぬ2000でも今季一番をダイレクトに伝える調教、絶対能力という点でも不安視する必要はない

同じく水曜追いだったのがロゴタイプ。春の安田記念でモーリスを負かしているのだから敬意を払うべき。また、強い稽古が不要なほど研ぎ澄まされた馬体で、6Fからもユッタリとしたラップから迎えた直線では豪快でいてリズミカルだが、復活したのが別のカテゴリー。2000を乗り切る持久力には疑問符が。

サトノクラウンは木曜追い。厩舎の第二弾だったから9時を超える時間帯に他5頭を引き連れてのDコース入りからウッドへ。

先週の6F追いでこそモーリスに遅れを取ったが自身の動きは良かった。そして迎えた最終追いではベルキャニオンに対して4Fで1馬身先行、定石通り直線で外に合わせると相手の鋭さに劣って一旦は先んじられそう。が、そこからがしぶとい。結果、ラスト13秒0と数字的には平凡だったが、伸び伸びとしたフォームを伴って駆け抜けたのだ。

それこそブリンカーの効果。休養直前のチークPから更なるケアー。元々、洗練された馬体のわりに稽古では目立たなくなってきたのが昨秋以降で、脚色劣勢を気に病むことはない。真っ向勝負では少々分が悪くなるが、捨て身の戦法に出れば大向こうを唸らせるデキにはある

暮れの阪神JFに繋がるアルテミスSが府中の土曜メイン。2戦目にレコード勝ちと大きく変わったリスグランシューが人気なのは承知。同じ左回りのデビュー戦にしても脚を余しただけだから、コース替りが瑕疵になるとは思えぬ。が、大穴狙いでウインシトリン

新潟2歳Sは帰厩後間もない段階での臨戦で急仕上げ。競馬にならなくても仕方なかったわけだ。その反省を踏まえてか、今回は1本目に3頭併せをこなせるほどのレベルで美浦入り。加えて、しまい重点だった最終追いでは両側にサンドされての直線で怯むことなく1F12秒7とシャープな伸び。

フックラしていながらアクセントの利いた造りで一本芯が通った印象。それならば、追っての味を生かせるに違いないし、初戦を飾った条件に戻るのだから陣営にとっても狙いすました1戦

同じ新潟2歳Sのライン重視で取り上げなくてはならぬのがアピールバイオ。5F71秒を超える時計は前走時に比べれば大幅に遅いものの、若駒らしからぬ骨格で力強い捌きを披露。自分の型に持ち込めなかったのが中山で伸びを欠いた原因。ハナに拘れば捨て切れぬ

底を見せていなという点で魅力タップリなのが良血フローレスマジック。垢抜けた馬体が気品を醸し出しているし、追走した分で見劣るかと思えた直線半ばから再び加速して併入に持ち込んだ勝負根性にも目を瞠る。唯、もう少し柔らかみが出て欲しいのも事実。先々ではトップに立てるかもしれぬが、ワンランク上のレベルでの決め手比べで分が悪くなる恐れも。

同じ木村厩舎ならアルビアーノ(京都・スワンS)の方が確か。一旦はスプリント路線に参入したが、ほんの少しのロスが勝敗を分けるカテゴリー。体型や気性から決して向かないわけではないものの、全身をダイナミックに使うフォームが仇に。とはいえ、5、3着と大きく崩れたわけではないのが能力。

ヴィクトリアMを回避したのは誤算だったが、今回の美浦入り直後には大きく成長したと実感させる造り。更に、追走の分、遅れた1週前にしても6F追いを敢行できたし、太目感も感じさせなかった。輸送を控えた直前は4Fスタートのしまい重点。ラストで追い出されると鋭く反応しての1F11秒7だったから圧巻。スケールの大きさを再確認させられた動きを見せつけられると連覇に限りなく近いと結論づけざるを得ない

バクシンテイオーも好仕上がり。少し角張ったシルエットは相変わらずだが、逆に発達した胸前から生まれるエネルギーがあればこその推進力。最終追いでは1馬身半遅れたが、相手がモーリスであれば仕方ない。むしろ、そのパートナーに選ばれたこと自体が名誉で、それだけの水準にあるということ。

最後に2歳戦。日曜・京都6Rにエントリーのあるガーシュウィンは好仕上がり。テンションの高さが鍵だけに、今回の休養がガス抜きになってユッタリとした造りに。回転の速いフットワークがひと際目を惹く典型的なスプリンターで実にシャープな全体像。最終追いにしても他2頭とウッド入りしながら敢えて併せないことで精神面にも十分なケアーを施す万全の過程。長距離輸送を克服すればチギるまである

2週前、これに4馬身遅れたクードゥシャポーは土曜4R予定。唯、その併せ馬は相手を褒めるべきで自身でも4F51秒6なら水準を遥かに超える。しかも、力の漲った身のこなしで直前には古馬1000万下に1馬身先着。何としても抽選をくぐり抜けたい。

土曜5Rはニシノスマッシュ。綺麗な体のラインで太目感なし。田村厩舎の定番で外を選ばぬ調教だから時計自体は平凡だが、全身を使ったフォームで併せ馬での遅れなしと好センス

日曜4Rのコパノジャクソンは最終追いで脚色劣勢。が、同世代の外は既走馬で年内には初勝利間違いなしといったレベル。それに対しての追走で併入に持ち込んだこと自体に価値を見出すべき。しかも、3頭併せだった先週の木曜には目の覚めるような伸び脚で1馬身の抜け出しと非凡な瞬発力を披露。完成度は高い

プロフィール
柴田卓哉

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。



柴田卓哉

SHIBATA TAKUYA

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。

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